暗号資産

2025.10.01 12:30

米ドル崩壊懸念のなか、年末までのビットコインと金価格はどうなる?

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

ビットコインと暗号資産の価格は、今月初めに米連邦準備制度理事会(FRB)の政策転換懸念で急落した後、反発している。

ビットコイン価格は、先週に10万9000ドルを下回った後、再び11万2000ドル超まで回復している。

FRBがビットコインを金と同等に扱うと予測される中、有数のビットコイン提唱者であるサムソン・モウは、米国政府によるビットコイン準備が「大規模」な国家レベルの「パニック」を引き起こすだろうと予測している。その動きに各国が追いつこうと、ビットコインに殺到するというのだ。

2022年にビットコイン開発企業ブロックストリームを離れ、「国家レベルでのビットコイン導入」に集中すると述べた後、実際にエルサルバドルのビットコイン戦略を助言したモウは、「これは時間の問題で、価格の高騰と国家レベルでのFOMO、つまりパニックが起きると思う」と、ポッドキャスト『What Bitcoin Did』で語った。

「こうしたことは非常に早く起きる」とモウは述べた。「徐々に進んでいたのが終わり、今まさに突然始まる段階に入っていると思う」。

ビットコイン価格は、先週末につけた約10万8000ドルの安値からほぼ5%上昇し、金価格と並んで上昇している。米国連邦政府の閉鎖が不可避に見えるためだ。

暗号資産を利用した予測プラットフォームのPolymarketでは、2025年に政府閉鎖が起きる確率が80%超に跳ね上がっており、トレーダーは米国時間10月1日までに78%の確率で閉鎖が起きると見ている。

ビットコイン価格や金が急騰する一方で、米ドルは依然として下落圧力にさらされている。今年に入ってから10%下落しており、1973年以来最悪の年になろうとしている。

金融レター『The Kobeissi Letter』のアナリストは「本日の衝撃的な統計:米ドルは現在、1973年以来最悪の年に向かっており、年初来で10%超下落している」とXに投稿し、FRBがさらなる利下げを行う見通しがビットコインや金の価格を押し上げる可能性に言及した。

「2000年以降、米ドルは購買力の40%超を失った。そして今、30年以上ぶりに、コアPCEが2.9%を超すインフレ下でFRBは利下げを進めている。金もビットコインも、次に何が起きるのかを知っている」。

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翻訳=江津拓哉

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