経営・戦略

2025.09.29 16:00

スターバックスが約1500億円規模のリストラ計画発表、1%の店舗閉鎖と900人削減へ

Geovien So/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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米国時間9月25日にスターバックスのブライアン・ニコルCEOが従業員向けの書簡で発表したところによると、同社は総額10億ドル(約1500億円)に及ぶ大規模なリストラ計画を実施する予定だ。その内容には、今会計年度末までに北米の店舗の1%を閉鎖すること、約900人の非小売部門の従業員を削減すること、さらに今後1年間で1000店舗以上を改装することが含まれている。

同社は閉鎖する具体的な店舗を明らかにしなかったが、米国とカナダで合計1万8300店舗を維持して年度を終えるとし、今週中に閉鎖対象の店舗には通知を行う予定だという。

閉鎖される店舗の従業員については、近隣の店舗に異動させるか、配置できない場合は「包括的な退職金パッケージ」を提供するとしている。

また、非小売部門の従業員約900人を解雇する予定で、通知は26日の朝に行われた。これは、2月に1100人のコーポレート部門の従業員を削減した前回のリストラに続くものとなる。

さらに、ニコルは、今後1年間で1000店舗以上を改装対象とし、「より豊かな質感、温かみ、そして多層的なデザインを導入する」と述べた。

スターバックスの株価は25日の市場開始時にはほぼ安定していたが、同日午前10時の時点では1.2%下落した。

ニコルは2024年8月にこのコーヒーチェーンのCEOに就任する前、メキシコ料理のファストカジュアル・レストラン、チポトレのCEOを務めていた。同氏の就任発表後に株価は急騰したが、就任から1年以上が経過した現在も、同社は伸び悩む売上の立て直しに苦戦している。スターバックスは既存店売上の減少を6四半期連続で記録しており、直近の第3四半期決算では世界全体で2%減を発表した。

しかし、ニコルやスターバックス幹部らは、自社の「Back to Starbucks」戦略が長期的には成果を上げるとの自信を示している。CFOのキャシー・スミスは7月の決算説明会で、この取り組みを「数年にわたる努力」と表現し、「スターバックスの顧客体験を最大限に提供できるよう、拡大と革新の基盤を再構築している」と付け加えた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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