グーグルのChrome(クローム)ブラウザーがスマートフォン上で「機微データ」を収集し始めた。収集対象には「氏名、位置情報、デバイスID、閲覧履歴と検索履歴、製品とのやり取り、購入履歴」が含まれる。
Chrome+Geminiは、24種類ものユーザーデータを収集
グーグルは9月18日、「本日より『ChromeのGemini』(Gemini in Chrome)機能を展開します。これはChrome史上最大のアップグレードです」と発表した。
このグーグルの発表を受けて、大手VPNプロバイダーのSurfshark(サーフシャーク)がChromeユーザー20億人に新たな警告を発した。 同社は「AIブラウザのユーザープライバシーの観点を即座に調査しました」という。「スマホでChromeとGeminiを併用すると、あなたに直接紐づく24種類のデータが収集されます」と説明している。
Surfsharkは、24種類という点について、「エージェント型AIを統合した分析対象ブラウザー」の中で最多であると指摘した。マイクロソフトのEdge(エッジ)でさえこれほど数のデータ収集は行わないという。Copilot(コパイロット)と組み合わせた場合でも、収集するデータ量はChromeとGeminiの半分にとどまると強調した。
Perplexity(パープレキシティ)、Opera(オペラ)、Brave(ブレイブ)はいずれも収集するデータが少ない。Surfsharkは「GeminiとChromeの統合により、ユーザーは収集されるデータ量を認識しておくべきです」と述べる。
実は、エージェント型AI拡張機能にも注意が必要
それだけでは終わらない。Chrome、Edge、Firefox(ファイアフォックス)など多くのブラウザーは、ChatGPTのようなエージェント型AI拡張機能を追加できる。これらのツールが有用だが、いったんインストールすると、個人データがサードパーティ企業にも晒される可能性がある。
公式ストアからダウンロードした拡張機能であっても、データ収集が指摘される報告がここ数カ月で複数出ている。



