ビジネス

2015.09.19

私が答えます! 「重要な決断」を過たない法01 「合理的な決断をする方法」




行動経済学研究の第一人者であるダン・アリエリーが、私たちが日々直面する、些細だが重要な悩みに自ら答えた―。

Q.最も合理的な決断をする方法について教えてください

A.「自分の親友が同じ状況いたら、どんなアドバイスを送るだろう」と考えてみること(ダン・アリエリー/デューク大学教授)

最もいいかどうかはわからないけれど、僕がよく使っている方法を教えよう。

決断を迫られるとき、僕らは世の中を自己中心的に見てしまうものだ。自分たちの視点や動機、思い入れに囚われてしまっている。

こうしたものから抜け出して、もうちょっと冷静で合理的で客観的に判断するには、「自分の親友が同じ状況いたら、どんなアドバイスを送るだろう」と考えてみることだ。

例えば、ある実験で僕らは被験者に10年間かかっている医者に高額の治療を勧められた場面を想像してもらった。そして、彼らに「セカンド・オピニオン」を求めるかどうかを聞いたんだ。

すると、ほぼ全員が「いいえ」と答えた。次に、別のグループに「もし友達が同じ状況にいた場合、セカンド・オピニオンを受けるよう助言するか」を聞いたところ、ほとんどが「はい」と答えた。

特定のお医者さんと付き合いが長いと、その先生との人間関係や信頼が枷になるんだね。

でも、他人に助言する場合は、自分の気持ちはさておき、全体像を見てより良い助言をすることができる。もちろん、この方法が唯一最良というわけではない。

でも、「自分にとって大切な人にアドバイスを送るとしたら」と想像するのはとても役に立つよ。

ダン・アリエリー = 文 フォーブス ジャパン編集部 = 翻訳

この記事は 「Forbes JAPAN No.14 2015年9月号(2015/07/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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