ユニークなのは、社内のほとんどの場所が「ユーザー・ベースド」ということだ。例えば、いつもは静かなライブラリーを、DJブースのあるVIPラウンジ風に改造し、パーティを開いたこともある。DJを呼び、ゲストも招いて「皆でバカバカしいほどノリに乗って」楽しんだという。
かつてはテック企業といえば、オフィスに卓球台やゲーム機を持ち込むのがお約束だったが、遊び心の解釈にも「フィグマ流」がうかがえる。
「ワークプレイスに完成形はありません。企業の成長や事業内容に応じて、常に進化と変化を続けるものです。だから最初から完璧につくろうとはせず、あえて柔軟なデザインにしたのです」
何より重視したのは、ユーザー(そこで働く人たち)の声に耳を傾けることだ。
「このオフィスは、わが社のプロダクトとまったく同じ。ユーザーとの共創、クリエイティビティ、そしてこだわりのデザインで成り立っています」
フィグマ◎2012年、米ブラウン大学で出会ったディラン・フィールドとエヴァン・ウォレスが創業。「Figmaデザイン」「FigJam」などを提供する。22年、米アドビが200億ドルで買収を発表したが、規制当局の反対により翌年撤回。25年7月、ニューヨーク証券取引所に株式上場。完全希薄化後の時価総額は700億ドル超。


