リーダーシップ

2025.09.28 14:00

従業員の「静かな崩壊」を防ぐためにリーダーができること

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会社の方向性を伝える

筆者は、オンラインフォーム作成プラットフォーム「Jotform」を経営してきた20年余りの経験の中で、リーダーにとって最も難しいことの1つは、従業員が日常業務ばかりにとらわれないよう助けることだと学んだ。つまり、木だけでなく、森という全体像を見るよう、従業員を導かなくてはならない。

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現代の経済環境は、競争が極めて激しい。プロフェッショナルのほとんどが、過酷な日々を嫌というほど痛感している。予定が詰まった長い1日の仕事を終えると、その次には、家庭や社会的な責任が待っている。1週間が、ハードルだらけで無限に続く障害物競走のように思えることもあるだろう。そういう中では、エンゲージメントは徐々に低下していく。

こうした中で必要になるのが、リーダーが介入し、大きな違いを生み出すことだ。リーダーやマネージャーには、従業員に対して、より大きなミッション(組織の存在理由)とビジョン(成功した未来像)を思い出させるという役割がある。

ミッションとビジョンは、固定されたものではなく、微妙な変化を含めて進化していくものであり、定期的に見直し、それを伝えていかなくてはならない。企業の方向性は、そうした高い理念を、日常業務と結びつけるものだ。その結果として従業員は、自分の仕事がより大きな全体像とどう結びついているのかを理解し、「森」全体を見渡せるようになる。

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インターンから最高経営責任者(CEO)に至るあらゆるレベルの人が、そうしたことを明確に理解した上で仕事に取り組めば、避け難く訪れる停滞期の間も、意欲を維持できるだろう。逆にいえば、そういう態勢がなければ、静かな崩壊が生じてしまうかもしれない。

筆者個人の経験から言わせてもらうと、ミッションやビジョンを打ち立てるときに従業員に関与してもらうと、そうした理念にいっそう深く共鳴してもらえるようになるはずだ。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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