ロシアの侵攻を受けるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日、国連総会で演説し、人工知能(AI)の軍事利用に関する国際的な規則の策定が必要だと訴えた。
ウクライナにとって、これは机上の理論ではなく、生きた現実だ。ロシアによる侵攻は3年以上続いており、この侵攻は現代史上最も技術的に高度な紛争の1つへと発展している。精密兵器や自律型無人機(ドローン)、アルゴリズムを用いた標的捕捉システムなどはもはや特殊なものではなく、日々の戦闘の勝敗を左右する重要な要素となっている。
ゼレンスキー大統領の国連への訴えは明確だ。こうした技術が人間の制御を逃れる前に、国際的な規則を策定すべきだというものだ。同大統領は「武器は、われわれが自らを守る能力より速く進化している」とした上で、「AIの武器としての利用方法に関する国際的な規則が、今まさに求められている。これは核兵器の拡散を防ぐのと同じくらい緊急の課題だ」と強調した。
AI兵器が核兵器や化学兵器とは異なる理由
核兵器や化学兵器とは異なり、AI駆動兵器は規制物質や高度な研究施設、膨大な産業能力を必要としない。アルゴリズムも比較的低い障壁で複製、共有、大規模展開が可能だ。無人機も安価な機器や工具を使って簡単に組み立てることができる。参入障壁は低く、安価で普及が速い。
ゼレンスキー大統領は、これらは急速な軍拡競争の条件を生み出し、世界を不安定化させかねないと指摘した。「今や、無人機を使って殺害する方法を知っている人々は何万人もいる。こうした攻撃を防ぐことは、銃やナイフ、爆弾を阻止することより難しい。これこそロシアの戦争がもたらしたものだ」
国際条約は特定の種類の武器を禁止または制限することに成功してきた。だが、AIはこれまで規制の隙間をすり抜けてきた。第二次世界大戦後の条約に根ざした現行の国際法は、自律型兵器を直接扱っていない。国連における「致死性自律型兵器システム」の禁止または制限に向けた取り組みは、主に主要軍事大国からの抵抗により停滞している。



