ドナルド・トランプ米大統領は人生で最も儲けた年を迎えた。しかし、割合で見れば、息子のエリック、ドナルド・トランプ・ジュニア、バロンを含む直系の家族はさらに大きな成功を収めている。
ドナルドの父フレッドは、ニューヨーク市で2万戸のアパートを建設して財を成した。ドナルドは1968年に父の会社に加わった。当初から野心的かつ冷酷で、1982年に父と共に初めてフォーブス400に名を連ね、当時の総資産は2億ドル、現在の貨幣価値で66億ドル(約9800億円)と評価された。その際の最初の言葉は「人間は最も残忍な動物であり、人生は勝利か敗北で終わる戦いの連続だ」というものだった。それから数十年が経ち、ホワイトハウスに入ったトランプは、その本能を新しい形で家族全体の収益につなげている。
もちろん、大統領職を利用して財を築いたのはトランプ家が初めてというわけではない。第39代大統領ジミー・カーターの弟ビリーは、「ビリービール」の宣伝役となり、リビアからはローンを提供された。第37代大統領のリチャード・ニクソンは、弟ドナルドのビジネス取引を懸念して電話を盗聴させた。第46代大統領ジョー・バイデンの次男ハンターは、疑わしい質の絵画で100万ドル(約1億4800万円)以上を得た。しかし、トランプ家ほど、大統領職を活用して巨額を稼いだ一族はいない。
暗号資産がトランプ家の最大の収益源だが、米国内の右派企業への助言や中東を中心とする海外の資金豊富な企業との提携もそこに加わった。元々大きな財産を持たなかったエリック、ドナルド・トランプ・ジュニア、バロン、メラニアでさえ、数千万ドルから数億ドル規模の資産を築いた。家族全体(大統領の娘婿ジャレッド・クシュナーを含む)の総資産は推定100億ドル(約1兆4800億円)に達し、昨年の選挙からほぼ倍増している。
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ドナルド・トランプ大統領、本当の資産額は?



