北米

2025.09.24 12:30

トランプ、2019年以来初の国連総会演説に注目集まる

Michael M. Santiago/Getty Images

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ドナルド・トランプ米大統領は米国時間9月23日、国連総会で演説し、国連の役割に異議を唱える見通しだ。トランプはこれまで繰り返し同機関を批判し、複数の関連機関から離脱し、国連への資金拠出を停止してきた。

ホワイトハウスの報道官キャロライン・レヴィットは月曜日、ニューヨークで開かれる国連総会での演説について、トランプは「国際主義的な諸機関がいかに世界秩序を大きく損なってきたかを語り、率直かつ建設的な世界観を示す」と述べた。

今回の演説は、米国が今年国連への資金拠出をおよそ10億ドル(約1500億円)削減した後に行われる。トランプは過去に国連を「運営がうまくいっていない」と非難しており、世界保健機関(WHO)、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)、国連人権理事会など複数の国連関連機関から離脱している。

国務長官のマルコ・ルビオによれば、トランプは自身と国連の個人的な確執についても触れる予定であり、23日にFoxニュースに対し「不動産開発業者時代からの自身と国連の歴史を指摘する」と語った。さらにルビオは、トランプが「国連本部ビルの修繕を申し出たが、国連は別の方向を選び、多額の金を無駄にした」と付け加えた。

ルビオは、2000年代初頭に国連がトランプによる本部ビル改修の申し出を拒否した件に言及しているようだ。

トランプは国連総会の後、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領やアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領を含む複数の各国首脳と会談する予定である。

トランプは今年初めに米国を国連人権理事会から離脱させた際に「私は常に国連には大きな可能性があると感じてきた。しかし現時点ではその可能性を発揮できていない」と述べている。

トランプは現在、ノーベル平和賞の受賞を目指しているが、ロシア・ウクライナ戦争とイスラエル・ハマス戦争の終結交渉に失敗しており、これは彼が受賞に近づくための重要な公約だった。さらに、22日に米国の複数の同盟国がパレスチナを国家承認した件に関するトランプの発言にも注目が集まるとみられる。レヴィットは22日、この決定についてトランプは「同意していない」と述べ、「現在ガザでの最優先課題は人質の解放であり、この決定はその解決に何の役にも立たないと感じている」と説明した。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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