大海原をゆったりと進む豪華客船の旅。ナッシュは海が人に特別な効用をもたらすとも感じている。「エクスプローラ ジャーニーは“オーシャン・ステイト・オブ・マインド(海とのつながり)”をコンセプトに掲げています。海の広大さは、心の明晰さや静けさ、新たな視点をもたらしてくれます。自然のリズムに耳を澄ませ、歩みをゆるめ、内省と再生のための空間を見いだすことができるはずです」。
海にいるという選択が、マインドフルネスにつながる。それは、海と緩やかにつながる船体のデザインのみならず、充実したアクティビティでも実感できる。呼吸と心を整えるウェルネスリチュアルやスパ、朝日や水平線を眺めながら楽しむ食事、その全てが心に静寂をもたらし、一人一人のゲストが、物理的な旅のみならず、新たな自分を見出すような精神的な旅もできるように考えられている。

「飛鳥Ⅲ」のデビュー、商船三井クルーズの新規就航、好調なジャパネットホールディングスなど、日本のクルーズシーンが盛り上がるなかで、国土交通省は7月、2030年の日本人クルーズ客数を100万人にする目標を発表。そんななか、エクスプローラ ジャーニーの日本を含むアジアへの初就航が発表された。
ナッシュは日本の魅力を、「細部へのこだわり、季節の移ろいに寄り添う感性、そして伝統が宿す静かな品格、そのすべてが尽きることのないインスピレーションを与えてくれます」と語り、日本航路では、「旅程のリズムからデザインの機微、料理の芸術性に至るまで、日本の美意識が反映されている」という。
28行程あるアジア航路には、9カ国47の寄港地があり、そのうち29が日本の港となる。釧路や青森、東京、広島、神戸、大阪、名古屋、福岡、那覇、奄美諸島、石垣に至るまで、日本列島の北から南までを網羅する。
その他アジアの寄港地としては、べトナムのハロン湾、ダナン、ニャチャン、ホーチミン、カンボジアのシアヌークビル、マレーシアのマラッカとポートクラン、シンガポールなどがあり、アジア大陸が誇る多様性と豊かさを体感できるラインアップとなる。このアジア航路では、「体験としての深さを大切に、文化への没入、自然美、そして発見を織り交ぜた体験を届ける」とナッシュ。

日本、中国、シンガポール、韓国、香港を主なターゲットに、アジアのマーケットに向けた対応も行われている。例えば食に関しては、フランス料理を提供する「レストラン・フィルルージュ」のほか、アジア各地のスペシャリティを集めた「サクラ」を備える。また、全室スイートの客室において、アジアで特に重要視される“広いバスルーム”のある客室が約3割を占める。
「パーソナライゼーション、文化への深い没入、そして優れたデザインをキーに、 日本のお客様には、未知を発見する喜びだけでなく、静かに自分を見つめ直す時間もお持ちいただきたいと願っています。雄大な風景の美しさに心を震わせながら、丁寧に編まれた体験によって内面の静けさを育む。その両方を味わえる旅こそが、私たちの目指すもの。それぞれの航路は、探検し、立ち止まり、世界とより深く、より意味のあるかたちで向き合うための招待状です」


