今、世界で最も住みやすい国はどこだろうか。生まれ育った国以外の場所に生活拠点を置いている人に聞いた結果を紹介しよう。外国に暮らす人々が集まる世界最大の交流サイト「インターネーションズ」はこのほど、移住生活に関する最も包括的な調査報告書の1つ『Expat Insider』2025年版を発表。172カ国・1万人以上の外国在住者からのフィードバックを基に、仕事、ライフスタイル、生活費などの面で外国人にとって住みやすい国について、独自の分析結果をまとめた。
今年の報告書では、生活の質、定住しやすさ、就労、個人資産管理、外国人居住者に不可欠なサポート(住宅、行政、言語、デジタル環境)などの指標で各国を評価。50件以上の調査回答があった国のみを対象としたため、昨年版の53カ国から対象国数は減り、46カ国となった。
最も住みやすい国はパナマ
外国人にとって最も住みやすい国には、2年連続でパナマが選ばれた。現地在住の外国人のなんと94%がパナマでの生活に満足していると答えた。「パナマは全指標でトップ3に入り、ほぼ全てのサブカテゴリーで10位以内の結果を出した。非常に素晴らしい」とインターネーションズの編集長キャスリン・チュドバは述べている。
ただ、パナマのどこがそれほどまでに魅力的なのかを正確に指摘するのは難しいという。「おそらく、まともなインフラが手頃な料金で提供されていて、気候が快適で、何よりも開放的かつ友好的で溶け込みやすい文化があり、これらがほぼ完璧に近い組み合わせで調和しているからだろう」
パナマ在住外国人の人口構成も影響している可能性がある。「退職者の割合が高く(世界平均11%に対し35%)、年間総所得も比較的高い」とチュドバは説明する。
これらの退職者の3人に1人以上が、パナマに永住するつもりだと答えている。パナマは、海外移住情報誌インターナショナル・リビングが移住先として最適な場所を調査した最新の「Annual Global Retirement Index」2025年版でも1位に輝いている。



