欧州が抱える問題
欧州にも問題は山積している。イタリア(37位)、スウェーデン(38位)、ノルウェー(39位)、英国(41位)、ドイツ(42位)、フィンランド(43位)など欧州の国の多くがランキング下位に集中。いずれもインフラと環境は優れているものの、外国人は官僚主義、住宅問題、生活費の高さ、社会に馴染むことの難しさに苦労しがちな国だ。
経済的に裕福な国ばかりなのが意外に思えるが、チュドバは「富だけでは幸福にはなれない。いくら稼いでもすぐに高い生活費に吸い取られてしまうなら、なおさらだ」と一刀両断する。イタリア以外の5カ国はすべて、個人の幸福度の指標がランキング下位10カ国に入っている。
「英国では個人資産管理の指標が足を引っ張り、住宅費と医療費の高さも響いている。北欧諸国に暮らす外国人はみな定住のしにくさに苦労している。ドイツも同様で、さらに住宅事情の困難さ、頑迷な官僚主義、劣悪なデジタルインフラが重荷となっている。官僚主義とデジタルインフラの問題はイタリアでも、外国人の就労問題と合わせて評価を大きく押し下げている」とチュドバは説明した。
最も大きく順位を落とした国
韓国は今回最も順位を落とし、順位を21個下げて46カ国中44位に転落した。これは「調査対象のほぼ全分野でパフォーマンスが悪化したためだ」という。「韓国が3年連続で首位を維持している唯一の要素は、高速インターネットへのアクセス性の高さだけだ」
韓国在住の外国人はさまざまな分野で不満を表明している。「近年トップ3に定着していた医療分野も評価が下がり、2024年の1位から今年は15位に転落した」とチュドバ。政治も問題とされ、「安全・治安のサブカテゴリーで非常に急激に評価が低下しており、特に政治的安定性の凋落(2024年は18位だったが、25年は40位)が顕著だった」という。
しかし、最も劇的な変化は個人資産管理の指標に表れた。「2024年には15位と好調だった韓国が、わずか1年で40位に転落し、下位10カ国の仲間入りをした」
そして、8年連続で最下位はクウェートだった。堅調な経済が労働者を惹きつけているものの、外国人は生活の質から定住のしやすさまで、ほぼ全カテゴリーで満足度が低いと報告している。厳しい気候、限られた余暇の選択肢、社会的孤立も低評価に拍車をかけている。


