(3)「見える化」を習慣化する
四半期に一度の自己PRのスピーチや注目されるプレゼン、入念に練られたLinkedIn(リンクトイン)への投稿など、「見える化」を大々的かつ演出的なものにしたいのはやまやまだ。だが実際には「見える化」は一貫した日々の習慣によって築かれる。
進捗状況や学んだ教訓を強調した上司への週次報告のメールや、チームメイトの協力に感謝しつつその過程で発見したことについての素早い投稿、チームミーティングで「うまくいったこと」の自発的な共有などは、どれも派手な行為ではない。だが、ずっと繰り返すことで評判につながる。やがて、あなたは目立たない存在ではなくなる。あなたの貢献は同僚やリーダーがチームの成功について語るストーリーの一部となる。
生産性の高い人は詳細かつ具体的な実績を「報告」する
これをうまくやるための仕組みは、採用面接に関する自著『Hiring for Attitude』の研究で浮かび上がっている。求職者を対象とした研究では、生産性の高い人は生産性が低い人に比べて過去形の動詞を約40%多く、一人称代名詞を60%多く使うことがわかった。生産性の高い人は単に「私は営業が得意です」と言うのではなく、「前職では新しいアプローチを導入することで、2四半期で売上を30%伸ばしました」と言う。
詳細かつ具体的であるため信頼性が高く、また過去形の動詞を使うことで、漠然とした自慢話ではなく実際にあげた成果となる。
同じ原則が組織内部にも当てはまる。「見える化」とは「私は勤勉です」と宣言することではない。「先週、私は遅くまでオンボーディングのプロセスのトラブルシューティングに取り組み、その結果、新入社員は2日早く研修を終えることができました。その過程で、私はIT部門から新しい次善策を学び、チームリーダーの1人は全員が恩恵を受けられるよう、現在プログラムに組み込んでいるアイデアを共有しました」などと言うことだ。
これは事実に基づいた、具体的な貢献についての過去形の説明だ。単なる報告であるため、自慢だと思われることはほとんどない。
自分のキャリアを損なうことなく、むしろ加速させるよう「見える化」したいのであれば、大げさな発表ではなく、着実なリズムを大切にしたい。具体的な内容を過去形で話し、自分のアップデートが他の人にとって有益になるようにする。そして何よりも、「見える化」を一過性の演出としてではなく、あなたのキャリアの道に生命を吹き込むプロフェッショナルな習慣として扱うことだ。
事実に基づいた答えを1つ用意し、今週共有しよう
他人が気づいてくれるのを待ってはいけない。小さなことから始めよう。「最近どうしてた?」に対して、事実に基づいた答えを1つ用意し、今週それを共有する。そのシンプルな習慣が長期的な成功を後押しする「見える化」への扉を開く。


