2011年の創設以来、世界知的所有権機関(WIPO)が策定するGlobal Innovation Index(グローバル・イノベーション・インデックス、GII)は、比較的安定した指標であり続けてきた。しかし、先に公表された最新版では、ランキングに顕著な変化があった。目立つところでドイツがトップ10から外れ、中国が初めて10位以内に入った(今回、日本は12位)。2024年版ではドイツが9位、中国は11位だった。
2018年(これまでの中間点)では、ドイツはまだ9位に位置していた。ドイツは引き続き欧州の研究開発(R&D)支出を主導しているものの、資金は減少した。特許出願でも事情は似ており、ドイツは依然として主要国だが、2023年から2024年にかけて出願が約3%減少した。同期間、同国の道路上にある電気自動車の台数増加は24%にとどまり、2022年から2023年の34%増から鈍化した(現在は6.5%)。
2025年版で11位となったドイツについて、WIPOは依然として、イノベーションの産出(アウトプット)が投入(インプット)を上回る国、すなわち投資が効率的に使われている国と評価している。また、同国のイノベーションクラスター(地域・都市圏)の数は7で、米国と中国に次いで世界3位だった。
一方、中国はイノベーションの取り組みを幅広く加速させた。2023年から2024年にかけて学術論文の発表件数が14%増加し、ロボティクスや電気自動車の普及でも大きく前進した。同期間のR&D資金は小幅増にとどまったが、同分野への投資を減らした他国とは対照的である。報告書によれば、中国は世界第2位のR&D支出国であり、「Knowledge and Technology Outputs」指標で、長年の先導国だったスイスを上回った。特許出願では世界をリードしている。



