2025.10.29 16:38

石畳と城壁の街:バルト海クルーズで訪れるべきスウェーデンのヴィスビー

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スウェーデンの洗練された現代的な都市を期待するクルーズ客は、石畳の通り、バラに覆われた家々、中世の城壁がバルト海地域のどこにもない雰囲気を醸し出すヴィスビーに驚かされるだろう。

スウェーデンのゴットランド島に位置するヴィスビーは、ユネスコによって「北ヨーロッパで最も保存状態の良い要塞化された商業都市」として認められており、13世紀の城壁と同時代の200以上の倉庫や裕福な商人の住居が残されている。

スウェーデン人にとってゴットランドは砂浜や島のフェスティバルを含む、愛される夏のバケーション先として知られているが、多くの国際的な訪問者にとってはまだ知られていない場所だ。

この予想外の魅力こそが、ヴィスビーをこの地域で最も特徴的な寄港地の一つにしている理由である。

クルーズ目的地としてのヴィスビー

かつては小型船舶の特殊な寄港地と考えられていたヴィスビーだが、バルト海クルーズの行程において着実に重要性を増している。2018年に完成した現代的なクルーズ桟橋により、大型船が乗客をテンダーボートで送迎する代わりに直接接岸できるようになった。

このアップグレードにより、MSCやロイヤル・カリビアンからキュナードやバイキングまでの主要クルーズラインがヴィスビーにアクセスできるようになった一方で、シルバーシー、オセアニア、リージェント・セブンシーズなどの小型高級船にとっても依然として確固たる人気を誇っている。

シーズンは通常、春の終わりから秋の初めまでで、7月と8月がゴットランドが最も活気づく最繁忙期となる。

しかし、コンパクトな市街地と明確な海岸沿いの道のおかげで、複数の船が寄港している場合でも個人での探索に理想的な場所となっている。

ヴィスビー寄港時に見るべきもの

クルーズ会社はヴィスビーの中世の遺産を強調する傾向があり、人気のあるエクスカーションの多くは城壁に囲まれた旧市街のウォーキングツアーや、市内の景観とゴットランドの田園地帯を組み合わせたコーチドライブに焦点を当てている。

組織されたツアーでは、保存状態の最も良い石壁の区間に立ち寄り、雰囲気のある教会跡を案内し、バイキングの銀の宝物や中世の遺物が島の物語を語るゴットランド博物館での時間も含まれることが多い。

一部の行程では、ゴットランドで最も訪問者の多い自然の名所の一つである広大な石灰岩の洞窟、ルンメルンダ洞窟まで北に足を延ばすこともある。

個人旅行者にとって、ヴィスビーは徒歩で簡単に探索できる。町の大部分をまだ取り囲んでいる市壁に沿って散策すれば、ヴィスビーの中世の規模を感じ、海への眺望も楽しめる。城壁内では、聖ラルスと聖ニコライ教会の遺跡が、ハンザ同盟時代の町の繁栄を物語る印象的な痕跡となっている。

ゴットランド博物館も中心部に位置しており、数時間の上陸時間しかない人にとっても便利な立ち寄り先だ。別の視点を得るなら、城壁のすぐ外にある自然保護区ガルグベリエットへの道を登れば、町とバルト海のパノラマビューを楽しむことができる。

短い訪問でも、歴史とリラクゼーションを組み合わせる時間は十分ある。メインの広場や路地には屋外カフェが並んでおり、船に戻る前にコーヒーや地元のペストリーで一休みするのも容易だ。

ヴィスビーのクルーズ訪問者のための実用的なヒント

ヴィスビーに寄港する船のほとんどは6〜10時間滞在し、これは見どころを体験するのに十分な時間である。

桟橋は旧市街から1マイル(約1.6km)弱の場所にあり、大型船が寄港する日には専用のシャトルバスが通常運行している。徒歩でも可能だが、町への上り坂は暑い夏の日には長く感じることもある。

ヴィスビーはコンパクトで徒歩での探索に最適なため、快適な靴は必須だ。石畳の通りは場所によって凸凹しているが、中世の城壁からメインの広場まで、旧市街内に入れば全て徒歩圏内にある。

ルンメルンダ洞窟などの遠方の名所に行きたい場合は、桟橋でタクシーを利用できる。

個人での訪問計画を立てる際には、複数の船が寄港するかどうかを事前にヴィスビー港のウェブサイトで確認しておくとよいだろう。

混雑を避けるには、ほとんどのツアーグループが移動した朝早くや午後遅くに城壁やメインの教会跡を訪れるとよい。

ゴットランドの天候は変わりやすく、暖かい日差しが一瞬で爽やかな海風に変わることもあるため、重ね着が賢明だ。カフェやレストランで休憩する予定がある場合は、小さな店舗の中には夏のピーク時にのみ営業しているところもあるため、事前に営業時間を確認しておくとよいだろう。

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