私は18歳のときにアメリカの大学に進学しましたが、現地では英語が1割も聞き取れず、もちろん話すことなんてできませんでした。単語帳も文法書もボロボロになるほど勉強したのにもかかわらず、です。「こんなにがんばったのに話せない私はダメ人間だ」──そう思って毎日、絶望していました。
でも、あるとき「誰が」「どうする」「何を」と、思ったことを3つに分けて話している自分に気づきます。3つの「ます」が目の前にあるかのように手を動かしながら、話す。ただそれだけで、思いついた順に単語を並べただけの通じない英語が一変し“通じる楽しさ”を得られるようになりました。続けるうちに、3ますの構造を意識しなくても英語が自然に口から出てくるようになったのです。
これが「3ます英語」の始まりでした。
多くの人は英語学習が“つながらないまま”
その後、私は留学先でコミュニケーション学を学び、大学院では第二言語習得論(SLA)という学問に出会います。これは「日本にいながら」「大人になってから」でも英語が話せるようになる方法を、科学的に研究する分野です。こうして15年以上、英語を最速で習得する方法や理論を追求し続けてきました。
そして、2022年。雷に打たれたかのように私のなかですべてがつながりました。それは4歳の娘がネイティブの英語講師とオンライン英会話をしていたときのことです。
apple とだけ答える娘に、先生は3本指を出し“I like apples.” と言います。単語だけで答える娘に毎回、3本指で教えるのです。
I like ice cream.
I have many dolls in my room.
I read picture books....
このやり取りを見ているときに私は気づきました。多くの人が「単語・文法・発音・読解・会話」をバラバラに覚えている。だから“つながらないまま”になってしまうのだと。


