ビットコイン価格は、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年初めて利下げを行ったことを受けて上昇した。市場では「堰が切れ始めた」として、期待が高まっている。
FRBの発表後、ビットコイン価格は一時11万8000ドルに達したが、その後やや反落した。暗号資産市場全体の時価総額は4兆2000億ドル(約621兆円)に迫り、過去最高に近づいた。
そしてビットコインと暗号資産市場は今、9兆5000億ドル(約1406兆円)規模の「キャッシュの流入」に備えている。
楽観的なアナリストによれば、ここ数年の高金利で恩恵を受けてきたマネーマーケットファンド(MMF)や高利回り預金口座に滞留している7兆ドル(約1035兆円)の資金が、ビットコインなどのリスク資産に流れ込み始める可能性があるという。
「約7兆2000億ドル(約1065兆円)から7兆5000億ドル(約1110兆円)が依然としてMMFに置かれているが、利回りは今後低下し、その資金が株式や暗号資産といったオルタナティブ資産に戻る強力な動機を生み出すだろう」と、21Sharesの暗号資産リサーチストラテジストであるマット・メナはEメールでコメントした。
「さらに、2兆ドル(約295兆円)超が債券ETF(上場投資信託)に滞留しており、こちらもFRBが利下げサイクルに入ったことで、より高いリターンを求める動きが始まる。MMFや債券投資に置かれた資金は、利回りが低下する中で、ビットコインのようなリスク資産に回りやすい」と続けた。
事前に広く予想されていた今回の利下げは、ビットコインと暗号資産市場を再活性化させた。ビットコイン価格が7月以降伸び悩んでいた中で、再び上昇基調に入るとの期待が高まっている。
「ジェローム・パウエルFRB議長の利下げはビットコインに新たな勢いを与えた。ビットコイン価格は数カ月にわたり11万8000ドルの壁を超えられずにいたが、今や借入コストが下がったことで、投資家はより高利回りの機会を追い求めている」と、ビットコイン分散型金融(DeFi)プラットフォームBOBの共同創業者ドム・ハルツはメールで述べた。
FRBは、労働市場の弱体化への懸念がインフレ再燃への不安を上回るとして、年内にさらに2回の追加利下げを見込んでいる。
CMEのFedWatchツールによれば、市場は10月と12月に0.25ポイントずつ利下げが行われ、年末までに政策金利が3.5%から3.75%のレンジに下がると見込んでいる。
「FRBの0.25ポイントの利下げは市場予想と一致しており、ビットコインが流動性のバロメーターとしての役割を強化する可能性がある。今後の会合でも緩和が続けば、世界的な流動性の拡大とともに、価値が劣化しない資産を求める投資家によってビットコインの勢いが支えられるだろう」と、米国のビットコインマイニングホスティング企業Compassの最高収益責任者を務めるCJ・バーネットはメールで述べた。



