欧州

2025.09.20 10:00

プーチンの戦争がついにロシア国内に降りかかる 燃料問題で痛み感じ始めた国民

ロシア中部バシコルトスタン共和国ウファで2025年9月13日、製油所がウクライナのドローン(無人機)攻撃を受けた様子とみられる画像。Xで共有された動画から

「防空はどうなっているんだ?」──。この悲痛な叫びは、ウクライナのドローンが占領下クリミアの目標を自在に攻撃できることがわかると、嘲笑的なミームになった。そしていま、その問いはあらためて重要なものになっている。

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バシコルトスタン共和国のラディー・ハビロフ首長は、ウファの製油所は守られたと主張している。現地の防御部隊は、攻撃してきた複数のドローンに対して機関銃弾(おそらく小口径)を1000発超、重機関銃弾(おそらく12.7mm/14.5mm口径)を200発ほど発射したらしい。これはつまり、ロシア最大級のこの製油所は2個程度の歩兵分隊によってしか守られておらず、しかも彼らはイグラ携帯式地対空ミサイルを1発も装備していなかったということだろう。

ハビロフとって残念なことに、ロシアは国土が広大なうえに、防御を必要とする戦略施設も数多く存在する。ロシアの防空兵器は3年半以上続く戦争によってすでに枯渇しており、残っているものを製油所に移せばほかの場所に穴が開いてしまう。航空基地をはじめとする軍事施設以外に、鉄道や発電などの民間施設も守る必要がある。

一方、ウクライナの防衛企業ファイア・ポイントは、長距離攻撃ドローン「FP-1」を1日100機、月3000機のペースで生産している(編集注:同社は大型巡航ミサイル「FP-5フラミンゴ」も手がける)。ドローン攻撃は今後ますます増えることが予想される。

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ロシアの抜け目のない企業経営者らは、この先ガソリンがさらに不足し、値上がりするのを見越して、買いだめに走っているだろう。ただ、モスクワとサンクトペテルブルクは当面、影響を受けないかもしれない。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、首都で燃料を配給制にするくらいなら、まず残りの地域の住民をロバと荷車で移動するように仕向けるだろうと言う人もいるくらいだからだ。だが、まさにそうした地域に住むロシア国民にとって、この問題は現実のものであり、しかもそれは急激に悪化している。

※9月17日追記

ソーシャルメディアに投稿されたマップによると、ロシアのガソリン不足は引き続き広がっているとみられ、首都モスクワとモスクワ州もガソリン不足が発生している地域とされている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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