働き方

2025.09.20 17:00

職場で成功した女性は「叩かれる」、その代償と対処法を心理学者が解説

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押さえつけの代償

「最も目立つ人」レポートは、トールポピー症候群が女性や女性が働く組織にどのような深刻な結果をもたらすかを探っている。

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「押さえつけられた」女性は、それが仕事の能力に直接影響したと報告している。多くの女性が自身への反発を避けるためにプロジェクトに参加しなかったり、会議で遠慮したり、あるいは成果を隠したりしていると述べている。

2018年の研究では、パキスタンの私立大学7校において不健全な職場環境が従業員の仕事の生産性にどのような影響を与えるかを、仲間はずれ、不公正、ハラスメント、いじめという4つの側面から調べた。

研究者たちは職員300人を対象に調査を行い、職場での4つの有害な行為すべてが生産性に直接的な悪影響を及ぼし、さらに職務上のバーンアウトがこの間に介在することを発見した。つまり、職場における有害な行動は生産性を直接低下させるだけでなく、感情的な疲弊を生み出し、生産性をさらに低下させる。

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この研究は、従業員のウェルビーイングを守り、全体的な業績を向上させるために組織がそのような有害な慣行をなくす必要性を強調している。「最も目立つ人」レポートはこの結論を支えるものだ。

押さえつけられた経験を共有しても、支援につながらないとの報告

多くの女性が、押さえつけられた経験を共有しても支援にはつながらなかったと報告している。むしろ、孤立を深める結果になることが多かった。

過敏になりすぎていると見下されたと報告する女性もいた。また、報復や評判が落ちることを恐れたりする女性もいた。このような黙認は支援を得られないサイクルを強化し、最終的に問題に率直に取り組むことが困難になった。

キャリアに対する熱意とは別に、女性たちはメンタルヘルスや自信に持続的な影響があると語った。これに対する反応はさまざまで、ある人にとってはチャンスの辞退であり、またある人にとってはバーンアウトに陥り、仕事を完全に辞める決断だったりした。

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翻訳=溝口慈子

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