解消法はプライベート重視が最多
モヤモヤ解消のために実際に行った対策を複数選択で聞いたところ、「プライベート時間の充実(趣味・家族との時間)」が27.9%で圧倒的最多となり、「健康管理(運動・体操・食生活改善)」が20.4%で続いた。
一方で、キャリアに直結する取り組みとして「資格取得やスキルアップの学習」(16.4%)、「評価や給与の改善」(15%)も一定数存在し、解決策は人によって異なるようだ。複数の方法が同時に存在しており、画一的な解決策では対応しきれない多様性が見て取れる。

今後の対策は3方向に分散
今後のキャリアにおいて比較によるモヤモヤを減らすために必要な対策を複数回答で聞くと、「プライベート時間の充実」が41.1%で最多となり、「評価や給与の改善」(40%)、「資格取得やスキルアップの学習」(36.1%)、「副業や社外での活動の開始」(29.6%)、「転職による職場の変更」(29.3%)が続いた。現職の中での改善、外のフィールドへの挑戦、プライベートの充実という3方向に分散している。

最も優先度が高いものを1つに絞ってもらった結果では、「プライベート時間の充実」が21.4%で最多となり、「評価や給与の改善」が16.8%で続いた。複数回答では上位だった「資格取得やスキルアップの学習」は7.9%に後退し、「転職による職場の変更」(9.6%)、「副業や社外での活動の開始」(9.3%)といった外向きの選択肢が相対的に少し存在感を増したかたちになった。

この傾向からは、まずは現職と私生活での改善を図り、それが叶わなければ転職や副業に踏み出すという二段構えのキャリア戦略が見て取れる。急激な環境変化よりも段階的なアプローチを好む現実的な判断が浮かび上がった。
調査結果が示すのは、比較の対象が年収やスキルといった職業的な指標から生活の充実度まで拡大し、現代の働き手がより複合的なプレッシャーにさらされている現実だ。かつては仕事上の成果で測られていた職業人としての価値が、今やプライベートの幸福度まで他者と比べられる時代になった。モヤモヤを減らすためには、比較ではなく自分自身の価値基準を見つけることがより重要な時代になってきたといえるだろう。
【調査概要】
調査対象:全国の社会人280名(20代〜50代)
調査時期:2025年8月
調査方法:インターネット調査(複数回答あり)


