目的を持つ重要性を耳にしたことがあるだろうが、自分の目的を見つけて成功と幸福のためにそれを活用するにはどうすればいいのだろうか。そのプロセスは思っているよりシンプルで、自他に大きな影響を与え得る。
自分の目的をよく考えた方がいい。というのも、それは大きな利益をもたらすからだ。例えば、専門誌『Psychosomatic Medicine(サイコソマティック・メディシン)』に掲載された研究によると、目的意識が高まると心血管疾患にかかりにくくなり、長寿になる傾向があるという。加えて、孤独になりにくくなることが米ペンシルバニア大学の研究で示されている。
また、英サセックス大学の研究によると、目的意識があれば仕事でも幸せを感じ、生産性が高まる可能性が高くなる。米ノースウェスタン大学の研究では、目的意識が強いほど、人は自分の仕事に意義を感じるようになることが明らかになっている。
米経営学誌ハーバード・ビジネス・レビューによると、目的が明確かつ組織全体で理解されている企業は、特定の目的を持たない企業よりも大きな成長を遂げ、世界に事業を拡大し、より多くの製品を世に送り出しているとのことだ。
目的を見つける
目的を見つけ、活用するためのプロセスは、以下の通りシンプルだ。
1. 目的を明確にする
目的が自分にとっても他人にとっても細部まで明瞭なとき、目的は特に力を発揮する。また、深刻な問題を解決し、大きな影響を与えるという野望を抱きたいだろうが、小さなことを夢みるのも良い考えだ。
生きていく上での支えとなる「生きがい」という概念を考えてみよう。日本のおばあちゃんの中には、朝起きる理由は家族のためにスープを作りたいからという人がいる。自分の目的もこのように考えてみよう。世界を変えようと自分にプレッシャーをかけるのではなく、自分が得意とし、他の人々があなたを頼りにしている小さなことは何か自問する。
自分を納得させる
また、目的に関する一連の思考について自分を納得させることだ。例えば、あなたが学生ローンの申請を処理しているとしよう。あなたの貢献が及ぼし得る最良の影響のことを考えると、学生たちが刺激を受け、貢献し、目的に沿った人生を生きる機会をあなたは提供していることになる。あるいは、あなたがバリスタとして働いているのなら、人々の毎日に活力を与え、社会問題解決のスタートを提供してもいるのだ。
自分らしさを見出す
自分の目的をはっきりとさせる際には、どこに自分らしさを感じるのかも明確にしておきたい。あなたは親としての役割を大切にしているのかもしれないし、デザインのプロとしてインパクトを与えることが好きなのかもしれない。あるいは、ボランティア活動を通じて食糧不安と闘う地域のプログラムを支援する機会に感謝しているかもしれない。自分らしさが得られるものが増えれば、目的の力を一層感じる。
自他のために自分の目的を明確にしよう。



