キャリア

2025.09.24 11:00

「目的を持つこと」のパワーは絶大──長寿と健康、生産性や幸せにつながる

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2. 目的を一致させる

目的のもう1つの重要な要素は整合性だ。目的が、あなたが持つ他の目的と一致していることを確認しよう。組織には目的があり、それがあなた自身の価値観と一致していることを確認したい。同様に、自分の情熱を刺激するような目的を持つコミュニティ組織に自分の時間を割くことを選択したい。

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関係する人にとって重要な事柄とも一致させる

また、他人に対する義務や責任に積極的に関わり、関係する人にとって重要なことと自分の目的とを一致させたい。SNSでは自分を最優先させ、「自分の思うままに行動していい」という風潮がみられるが、実際には関係する人に焦点を当てた方がより大きな幸福や喜び、コミュニティを築くことができる。人は皆、存在価値を発揮したいという本能を持っており、他人のためになる仕事(報酬が支払われるかどうかにかかわらず)を重視すると、充実感を感じやすくなる。

自分の目的を自分の価値観や関係する人に沿うものにし、目的に基づいた優先順位に合わせて自分の時間とエネルギーをどこに注ぐかを選択するために、目的を活用しよう。

3. 目的のために行動する

目的を達成するために行動を起こすと、幸せや充実感を感じやすくなる。たとえ毎回完璧にいかなくても、努力して前進する過程が健全なメンタルヘルスに寄与する。

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これは行動することで自分に力を与え、学習と改善の機会を生み出すからだ。成功すれば何がうまくいったかを振り返り、それを繰り返すことができる。失敗したときは次に成功する可能性を高めるために、何を学び、改善し、適応する必要があるかを判断できる。

行動を起こすことは目的の重要な部分でもある。信頼性を確立し、人間関係を維持するのに役立つからだ。私たちは判別しやすい、つまり感情などが読み取りやすい人を好む。目的や意図に向かって行動を起こすとき、私たちは自分が何を信じ、何を優先するのかを強く意識している状態になる。

同じ目的の人たちと協力する

また、目的を持って行動することで、同じような目標を共有し、同じような方法で時間を注ぐ人たちと協力することになる。このことは、人に自分を知ってもらい、信頼してもらい、関係を発展させるのに役立つ。そしてこれは大きな目的を持っていると孤独を感じにくくなるという研究結果に確実につながっている。

目的を持って行動するときは、自分を駆り立てるようにしよう。イケア効果は、何かを達成するために労力をかけるほど、達成したときに大きな満足感を得られるという、証明されている心理効果だ。目的に対する最大の見返りを得るために、難しいことに挑戦し、最善を尽くそう。

4. 目的を適応させる

目的を持って生きるためのもう1つの要素は適応することだ。人生の段階によって注ぐ時間とエネルギーも異なってくる。若い時にはキャリアやネットワーク、家族を築くことに集中するだろう。中年期には学び成長し続ける中で、他者と自分自身をケアすることにエネルギーを注ぐ。そしてその後は人を育て、指導することに意義を感じる。

人生のあらゆる段階を通じて、自分への期待を調整するといい。優先順位が変わり、どこに時間とエネルギーを注ぐかを調整したくなるのは自然なことだ。反省と意図をもってこれらの修正を行おう。

目的を掲げて周囲に影響を

全体として、自分の目的を明確にし、それが自分の人生の他の要素と一致していることを確認することで、自分の目的を見つけ、それを成功のために活用することができる。自分の目的が自他にとって有意義なものであるよう、行動を起こし、時間をかけて適応していくことを心がけよう。また、自分の影響力も認識したい。あなたが自分の目的を強調すれば、それは自然に周囲の人に自分の目的を達成するために生きるよう促すことになる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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