経営・戦略

2025.09.23 11:15

企業IT投資トレンド、9割は「DXよりPCの更新」

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では、これまで投資したシステムで最も役立ったものについて、「会計ソフト」が39.8%でダントツ。続いて「顧客管理システム」が9.9%、「生産管理システム」が8.8%となっている。また、業種別にみると、建設業では「施工管理システム」、製造業では「生産管理システム」、小売業では「顧客管理システム」が他業界より高い割合を示しており、業界ごとに最適なシステムが存在することがわかった。

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今後の導入以降については、「人事管理システム」が9.3%、「顧客管理システム」が9.1%、「生産管理システム」が8.4%となっている。しかし、「その他のシステム」としてAI関連のシステム導入を検討する意見も多く、AI活用による業務改善を模索する企業も散見された。

今回の調査結果から、多くの企業がIT投資を行うものの、ハードウェアやソフトウェアの更新といった喫緊の課題への対応が中心であり、将来に向けた投資は一部の企業にとどまっている印象を受ける。また、「すでにIT環境が整っている」といった声も少なくなく、新たなシステム導入には慎重な姿勢もうかがえる。単なる更新にとどまらず、業務効率化や生産性向上、そして将来の成長に向けた戦略的なIT投資へシフトできるかが、企業の命運を左右するかもしれない。

出典:帝国データバンク「IT投資に関する企業アンケート」より

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文=飯島範久

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