アップルのiPhoneはこれからどのように進化していくのだろうか。新しい「iPhone Air」を手に取って試してみると、さまざまな想像が膨らんでくる。最新のiPhone 17ファミリーと合わせて実機をレポートする。
アップルが描くパーソナルデバイスの未来像
筆者は2019年のiPhone 11シリーズからずっと「Pro」を選んできたが、今回はiPhone Airを買った。4つの新しいiPhoneに触れながら、一番「スマホの未来」に期待を抱かせてくれたのがiPhone Airだったからだ。9月19日の発売日に届くのが楽しみだ。
iPhone Airは薄く、軽い。手に取ると、アップルがこの先、スマートフォンなどパーソナルデバイスの未来をどのよう描こうとしているのだろうかとさまざまな想像が膨らんでくる。
例えば筐体が薄くなったことで「フォルダブルスマホ」は作りやすくなると思う。折りたたみスマホには「展開して大きくなる」ものと、「ガラケーのように小さくなる」ものがある。アップルは2021年に発売した「iPhone 13 mini」以来、コンパクトなiPhoneを止めているように見えるが、この先に「折りたたんで小さくなるiPhone Air」で復活する可能性もゼロではないと思う。
iPhoneが薄く、軽く、持ち運びやすくなれば、スマートグラスのようにiPhoneに拡張して使うコンパニオンデバイスと合わせた全体のポータビリティも上がる。iPhone Airはアップルによる初のスマートグラスの布石なのかもしれない……と、筆者はひとりで夢を描いた。
なお、現実に発売されるiPhone Airが搭載しているUSB-Cコネクタは最大480Mbpsのデータ転送と給電のみをサポートするUSB 2だ。映像出力機能であるDisplayPort Alt Modeには非対応なので、USB有線接続のスマートグラスと接続ができないので注意したい。
これからより薄くなるiPhoneの出発点
同日発売を迎えるiPhone 17ファミリーの3機種と並べて比べた時に、例えば多眼カメラのようにiPhone Airに存在しない機能も散見される。しかしながら、おそらくアップルは今後、iPhone Airをシリーズ化するだろう。今は薄く・軽い本体を実現することを最優先しながら、上位スペックのiPhoneとして今できることをやり遂げた仕様としている。



