ミーム株の代表格であるゲームストップ（NYSE:GME）は、2025年9月9日（火）に決算を発表する予定だ。過去の傾向を見ると、ゲームストップの株価は決算発表翌日に大きな変動を示してきた。過去5年間、株価の一日リターンはプラスとマイナスが均等に分布している。株価が上昇した場合、プラスリターンの中央値は8.9%、一日の最大上昇率は35.2%に達した。一方、下落した場合のマイナスリターンの中央値は-16.6%、一日の最大下落率は-39.4%だった。この情報は、ゲームストップの株価が決算発表前後に極端かつ予測不能な変動を示すことを浮き彫りにしている。
イベント主導型のトレーダーにとって、これらの過去の傾向を把握することは有利に働く可能性があるが、コンセンサス予想に対する実際の結果が株価の方向性に大きく影響する。以下にゲームストップの決算に対する2つの取引戦略を示す：
- 決算前のポジション構築： 決算後にプラスのリターンを得る過去の確率を評価し、発表前にポジションを構築する。
- 決算後のポジション構築： 決算発表後の即時的なリターンと中期的なリターンの関係を分析し、取引判断の指針とする。
ゲームストップは従来の実店舗でのビデオゲーム販売を超えて、事業を大幅に拡大している。同社は現在、ゲーム機、コレクティブル、デジタルゲームなど、実物とデジタル製品の両方を提供しており、さらに5億ドル以上の暗号資産投資にも進出している。
今回の決算発表では、アナリストは1株当たり0.16ドルの利益、売上高8億2300万ドルを予想している。これは前年同期の1株当たり0.01ドルの利益、売上高7億9800万ドルと比較して大幅な改善を示している。ファンダメンタルな観点から見ると、ゲームストップの時価総額は現在100億ドルである。過去12か月間で、同社は37億ドルの売上高、5900万ドルの営業利益、そして2億800万ドルの純利益を報告している。
とはいえ、個別株式の保有と比較して変動性を抑えながらアップサイドを求めるなら、高品質ポートフォリオを検討してみるとよいだろう。このポートフォリオはベンチマーク（S&P 500、ラッセル、S&P ミッドキャップ指数のブレンド）を一貫して上回り、設立以来91%を超えるリターンを達成している。
ゲームストップの決算後プラスリターンの過去の確率
決算後1日（1D）のリターンに関するいくつかの洞察：
- 過去5年間で記録された20の決算データポイントのうち、10回がプラス、10回がマイナスの1日（1D）リターンを示した。要約すると、プラスの1Dリターンは約50%の確率で発生した。
- 注目すべきは、5年間ではなく過去3年間のデータを分析すると、この確率は58%に上昇する点だ。
- 10回のプラスリターンの中央値は8.9%、10回のマイナスリターンの中央値は-17%である
決算後の5日間（5D）および21日間（21D）のリターンに関する追加データは、以下の表の統計とともにまとめられている。
1D、5D、21Dの過去のリターン間の相関関係
比較的リスクの低いアプローチ（ただし相関が低い場合は効果的でない）は、決算後の短期リターンと中期リターンの相関を分析し、最も高い相関を示すペアを特定して、それに対応する取引を実行することだ。例えば、1Dと5Dが最も高い相関を示す場合、トレーダーは決算後1日のリターンがプラスであれば、その後の5日間「ロング」ポジションを取ることができる。以下は、5年間および3年間（より最近）の履歴に基づく相関データである。なお、相関1D_5Dは、決算後1日のリターンとその後の5日間のリターンの間の相関を示している。
同業他社の決算との相関はあるか？
時に、同業他社のパフォーマンスが決算後の株価反応に影響を与えることがある。実際、決算発表前からすでに織り込みが始まっている可能性もある。以下は、ゲームストップの決算後のパフォーマンスと、ゲームストップの直前に決算を発表した同業他社の株価パフォーマンスを比較した過去のデータである。公平な比較のため、同業他社の株式リターンも決算後1日（1D）のリターンを表している。
Trefis RV戦略についてさらに詳しく学ぼう。この戦略はオールキャップ株式のベンチマーク（S&P 500、S&Pミッドキャップ、ラッセル2000の組み合わせ）を上回り、投資家に強力なリターンをもたらしている。さらに、ゲームストップのような個別株よりも安定した経験でアップサイドを求めるなら、高品質ポートフォリオを検討してみよう。このポートフォリオはS&Pを上回り、設立以来91%以上のリターンを達成している。
