内藤誠一|エンジェルジャパン・アセットマネジメント 執行役員チーフインベストオフィサー

ないとう・せいいち◎慶應義塾大学経済学部卒業後、野村総合研究所に入社。中小型企業のアナリストを務めたほか、半導体分野の分析も担当。ドイツ銀行系運用会社を経て、エンジェルジャパンの創業メンバーを務め、2018年より同社 執行役員CIOに就任。
担当ファンド|SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(jrevive)
基準価額|56,080円
純資産総額|42.94億円
組入上位銘柄|日精ASB機械(3.5%)ドウシシャ(3.5%)エレコム(3.5%)など
運用方針|製品やビジネスモデルに革新性があり、堅実な成長が見込まれる日本の中小型成長株に着目。株価が大きく過小評価されている企業を約50社厳選。成長株ファンドでありながら、バリューの視点もあわせもつ点が特徴。運用は、経営者と運用チーム4名全員で面談を行い、多角的な視点で企業を精査。四半期ごとの継続面談を通じて、わずかな変化も見逃さない体制を構築。投資先は1社あたり最大4%を上限とし、50社程度への分散を徹底。
マーケット展望|ここ数年は円安を背景に輸出関連の大企業が評価され、中小型成長株にとっては逆風の環境。しかし、トランプ米大統領の発言を巡る不透明感の高まりのなかで、国内事業を主体とする中小型株が見直される展開。業績好調な企業の株価が早期に評価される傾向が強まっており、当ファンドにとっても追い風。業種に先入観を持たず、全産業を対象に分析を実施。なかでも、圧倒的な技術力を備えた企業や、世界でオンリーワンの製品を有する企業に着目。
宮地徹郎|SBI岡三アセットマネジメント 常務執行役員 運用本部長兼株式運用部長

みやち・てつろう◎国内株式運用歴36年。昭和・平成・令和の三時代にわたりマーケットの最前線で日本株のアクティブ運用に従事。大手公的年金や海外投資家資金、国内個人向け投資信託等のアクティブ運用を担当。「R&Iファンド大賞」を4年連続受賞。
担当ファンド|新経済成長ジャパン
基準価額|13,167円
純資産総額|36.8億円
組入上位銘柄|NEC(4.5%)三菱UFJ(4.2%)東京海上(4.1%)ソニーG(4.0%)イビデン(3.4%)など
運用方針|トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチを併用し、超過リターンの獲得を目指す。株価は個別銘柄の業績やバリュエーションといったボトムアップ要因のみならず、景気、金利、為替、政治情勢などマクロ環境(トップダウン要因)の影響も大きい。両面からの分析により、市場で評価が高まる銘柄を評価の高まるタイミングで選別し、高い投資効率の実現を追求。
マーケット展望|現在注目しているセクターは、防衛産業、生成AI、金融である。日本の防衛産業は、地政学リスクの高まりや米国政府からの要請、日本政府の政策的後押しを背景に、中長期的な成長期に入ったと評価している。生成AIは、社会構造を大きく変革する技術であり、その開発と普及により、半導体製造装置、電子材料、データセンター、電力インフラ、情報サービスなど、幅広い産業への波及効果が期待される。金融セクターについては、現時点で日銀が利上げに慎重な姿勢を続けているが、今後は金利水準の適正化が進むと見込まれ、その過程で市場からの再評価が生じる局面があると考えている。


