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2025.09.27 15:15

プロ投資家25人に訊く、不透明な時代に勝つための投資戦略|前編

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MAX GODWIN|イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)

マックス・ゴドウィン◎2007年入社。日本株式チームのポートフォリオ・マネジャーとして、「中小型」戦略を担当。入社以前にも、投資銀行や運用会社で日本株の中小型株アナリスト、ポートフォリオ・マネジャー等を務めた。金融業界で30年超の経験を有する。

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担当ファンド|イーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンド
基準価額|29,186円
純資産総額|194.6億円
組入上位銘柄|エア・ウォータ(3.1%)日揮HD(3.0%)沖電気工業 (3.0%)など

運用方針|独自のバリュー投資哲学に基づき、対企業価値で割安評価の銘柄へ厳選投資する。アナリストのカバレッジが限定的な中小型株に注目し、長期的な収益力を重視した企業価値の分析に基づき、極端な割安水準にある銘柄を抽出、株価の上昇余地大と判断される銘柄を発掘。シンガポール拠点の少数精鋭チームが運用し、専任アナリストを置かず、ポートフォリオ・マネジャー自らが銘柄発掘および企業調査を遂行する徹底したボトムアップ・アプローチを採用。

マーケット展望|日本株式市場は中長期的にポジティブな見通し。コーポレートガバナンス改革は確実に進展中だが、未だ途上。企業は潤沢なキャッシュを背景に、研究開発投資や自社株買い、増配などROE向上への施策を進めると考える。本観点では中小型銘柄で大型銘柄に比べ出遅れの傾向が見られるため、改善余地がより大きいと考える。また賃金上昇やデフレからの脱却を追い風に国内消費が回復し、内需関連企業はより経済回復の恩恵を受けると考えられる。

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服部幸博|インベスコ・アセット・マネジメント 日本株式中小型グロース運用 ポートフォリオマネジャー

はっとり・ゆきひろ◎2015年1月入社。入社以前、メリルリンチ日本証券にて機関投資家向け営業担当の後、UBS証券に入社。機関投資家営業に加え、事業会社向けIR支援等を兼務。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。

担当ファンド|インベスコ 店頭・成長株オープン
基準価額|67,279円
純資産総額|102.1億円
組入上位銘柄|サイバーエージェント(2.8%)大栄環境(2.8%)SWCC(2.8%)など

運用方針|「徹底した利益成長性の追求」と「小型株から大型株への成長を収益化」が日本株式中小型グロース運用の投資哲学。継続的な高い利益成長により、将来主力株として活躍すると期待できる企業をファンダメンタルズ分析により市場に先駆けて発掘し、中長期投資する。企業において、大型株への成長局面が成長力が最も高い時期、かつ株式市場で注目される初期段階と考える。この期間の投資でリターンの最大化を目指す。

マーケット展望|注目領域は、1. AI・データセンター・IP・フィンテックなどのデジタル化、2. 宇宙・防衛・インフラ更新・自然エネルギーといった持続可能な社会の構築、3. 業務・労働市場改革やダイバーシティ推進など持続可能な組織づくり、4. M&Aや業界再編による資本市場の活性化。ファンダメンタルズ分析に基づき、潜在需要と競争優位性に注目して個別銘柄を選定。特に、圧倒的な優位性を持つ唯一無二の企業を厳選する。

次ページ > 続いてファンドマネージャー6名の戦略──

文=フォーブス ジャパン編集部

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