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2025.09.16 21:00

Apple Watchレビュー、日本でも使える「高血圧通知」にも対応するSeries 11

2025年の新しいApple Watch。左からUltra 3、Series 11、SE 3

Apple WatchにはiPhoneのように動画やWebを視聴する機能がない。それでも高速5G通信に対応した背景には「将来への備え」をいち早く済ませる意図もあったようだ。すぐに5G対応のメリットが得られるケースもある。例えばApple Watchに音楽やポッドキャストのコンテンツをストリーミングしたり、アプリをダウンロードする際のスループットは高くなる。新しいApple Watchが搭載する5Gモデムは省電力性能にも優れているため、アップルはセルラー通信利用時のバッテリー消費が抑えられると説明している。

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フラグシップモデルのApple Watch Ultra 3はブラックとナチュラル(シルバー系)のチタニウムケースが選べる2色展開だ。価格はUltra 2から1000円アップに止めた税込12万9800円からとしている。

49ミリのケースにApple Watchの中で最も大きなディスプレイを搭載。Apple Watchにようやく搭載された「メモ」アプリは英単語の学習にも最適
49ミリのケースにApple Watchの中で最も大きなディスプレイを搭載。Apple Watchにようやく搭載された「メモ」アプリは英単語の学習にも最適

最新世代のLTPO3(低温多結晶酸化物)を採用する広視野角の有機ELディスプレイにより、ディスプレイを斜め横からのぞき込んだ時の視認性が高まっている。ウォッチを装着した手首を下げた時にも、時刻や大事な情報を表示する「常にオン」のモードは、ディスプレイの書き換え速度(リフレッシュレート)が1回/1分から、1回/1秒に高速化したことから、文字盤の「秒針」がスリープ状態の時にも表示される。

高効率ディスプレイ、新しい5Gモデム、そしてバッテリーの容量を6%向上したことにより、日常的な使用では最大42時間のバッテリー持ちを実現した。実機で試すと1度のフル充電で2日間は安心して使える。

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さらにUltra 3はApple Watchとして初めて双方向の衛星通信機能を搭載した。iPhoneと同様、電波の届かない山間部などで衛星通信を介して緊急SOSメッセージの送受信が行える。

衛星通信を利用する緊急SOSのメッセージ機能を搭載したUltra 3
衛星通信を利用する緊急SOSのメッセージ機能を搭載したUltra 3

watchOS 26から新しくApple Watchに初搭載される「メモ」アプリもある。Ultra 3の大画面とソフトウェアキーボードとの相性もよい。Watchから新規にメモを作り、iCloudを介してiPhoneやMacに同期ができるが、Apple Watchから既存のメモに「追記」ができないことが残念だ。今後、watchOSのアップデートなどで対応すれば、画面の大きなUltra 3やSeries 11がビジネスシーンで活躍する場面が増えるだろう。期待を込めて、今年はSeries 11、またはUltra 3を筆者が推薦するApple Watchとしたい。

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連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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編集=安井克至

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