マーケティング

2025.09.21 09:15

マーケティング用語検索ランキング2025上期 GEO、AIO、LLMOとは

Getty Images

Getty Images

Google検索をするとAIが結果の概要「AI Overview」を表示してくれるようになり、デジタルマーケティングやSEO(検索エンジン最適化)界隈が激しく変動している。それにともない、またまた海の向こうから新しい略語がなだれ込んできた。一般ユーザーには無縁の用語だが、ちょっと知っておけば、ウェブサイトの制作を外注するときなどに役立つだろう。

SEOコンサルティングなどを展開するLiKGは、Google広告のための検索キーワード選定を支援するツール「Google広告キーワードプランナー」のデータをもとに、2025年1月から6月までに多く検索された、SEOおよびデジタルマーケティング領域の用語を分析してランキングを公開した。

1位は「GEO」。SEOは、従来型の検索エンジンで自分のサイトが上位に掲載されるようサイトの内容やキーワードなどを改善する対策だが、GEO(生成エンジン最適化)は、AI Overviewなどの生成AIによる検索結果に含めてもらうための対策だ。LiKGは、リユースショップのGEO(ゲオ)も混じり込んでいる可能性があると話しているが、注目の用語であることは間違いない。

2位は「AIエージェント」。AIが与えられた仕事を、自分で作業手順を考え、さまざまなツールを使うなどして自律的に処理するシステムのこと。膨大な統計データの解析などが必要なデジタルマーケティングの強い味方になる。

3位は「LLMO」。LLMは高度な言語処理を行う大規模言語モデルのこと。生成AIの中核を成す人工知能だ。LLMOは、ChatGPTなどの生成AIに何かを尋ねたときに、その答えに自社の情報を使ってもらえるようにする対策だ。

検索回数の伸び率で見ると、2月までゼロだったLLMOが一気に増加し、AIOもじわじわ伸びていることから、これらの注目度が高まっていることがわかる。

また、今後検索回数が伸びるであろう用語として、LLMOのほかに「AIO」、「EEAT & AI SEO」があげられた。AIOはAIに高く評価してもらえるようサイトを最適化すること。EEATは、Google検索の評価基準であるExperience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭字語。これらの要素で高い評価を得れば検索結果の上位に表示されるようになる。AI SEOはAIを駆使したSEOのこと。

EEATとAI SEOは特別に新しい言葉ではないが、検索回数が増えているということは、それだけ多くの人が意識するようになった証拠だろう。

こうして見ると、どうもAIに振り回されている感が否めないが、これらはみな、言ってしまえば「裏技」だ。AIを逆手に取ろうとする挑戦だとも言える。いずれにせよ、AIをよく知ることが、AIに使われるのではなく、AIを使いこなすための基本だ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事