対策の内容は「参考程度に扱う」
対策を取っている人の具体的な手法を見ると、「回答はあくまで参考情報やたたき台として扱う」が53.5%で最多となった。次いで「生成AIは間違う可能性があるという前提で利用する」(51.9%)、「複数の検索エンジンや情報サイトで内容を照合する」(50.4%)が続いた。
これらの対策は比較的基本的なものが中心で、「生成AIに回答の根拠や情報源を示すよう要求する」(40.3%)、「一次情報などでファクトチェックを行う」(38.8%)など、より手間のかかる対策はそれに続く結果となった。ただし、対策を取っている人の中では、複数の手法を組み合わせて使用する傾向も見られ、一定の情報リテラシーの浸透がうかがえる。

便利さの罠が生む新たな格差
今回の調査結果が示すのは、生成AIの利便性と潜在的リスクに対する認識の格差だ。特に注目すべきは、警戒心を持つ人が7割に達する一方で、実際に対策を講じる人が4割未満という意識と行動の乖離である。
ハルシネーションの存在を知らなければ、生成された情報をすべて正しいと信じてしまう危険性がある。また、リスクを認識しながらも対策を講じない層の存在が一定数存在していることもわかった。生成AIの恩恵を安全に享受するためには、「万能ではない」という前提で適切な対策を講じながら付き合っていく必要がありそうだ。
【調査概要】
調査対象:プライベートで生成AIを利用している20代~50代の男女324名
調査期間:2025年8月4日~8月6日
調査方法:インターネット調査
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