プライベートで生成AIを利用する人の約65%が、AIが誤った情報を生成する「ハルシネーション」という現象を十分に理解していないことが、インターネット回線事業を行う株式会社ITSUKIの調査で明らかになった。情報収集を主目的とする利用者が多いにもかかわらず、適切な対策を講じている人は4割未満にとどまっている。
プライベートでは情報収集が最多用途
調査によると、プライベートでの生成AI利用用途は「情報収集や調べ物」が61.4%で最多となった。「日常的な会話や相談」(41.7%)、「アイデア出し」(35.8%)が続き、多くの人が生成AIを情報源として活用している現状だ。

しかし、ハルシネーションの認知度を見ると懸念すべき実態が明らかになる。「知らない」と回答した人が41.0%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が24.4%で、合計65.4%の人が十分な理解を持っていない。「知っている」と答えたのはわずか34.6%だった。

この結果は、最も多い利用目的が「情報収集」であるにもかかわらず、その情報の信頼性に関わる重要な概念を多くの利用者が理解していないという矛盾を示している。
半数近くがハルシネーションを経験
実際のハルシネーション体験について聞くと、44.7%が「経験がある」と回答した。約半数の利用者が誤った情報を生成AIから受け取った経験を持ちながら、その現象についての理解が不足している。
警戒度については、「ある程度警戒している」が50.6%、「非常に警戒している」が17.3%で、合計約7割が何らかの警戒心を持っている。しかし、実際に対策を講じているかという質問には、「はい」が39.8%、「いいえ」が60.2%という結果となり、警戒心と実際の行動の間にギャップが存在することが判明した。




