新しいMacBookを支える2つの中核
アップルはこの10年の間、こうした需要に積極的に応えてこなかったが、姿勢が軟化しつつある兆しがある。同社は、ウォルマートでの提供により、より安価で仕様を抑えたMacBookに関する現実の消費者データを大量に得た。また、iPadの設計プロセスの進歩(および最近発表されたiPhone Air)により、性能と持久力を維持しつつ軽量なハードウェアを構築する知見も手にしている。
あとは、このMacBookの利益率を維持できるよう部材コストを引き下げ、日常的な処理には十分な価値を持たせつつ、既存のMacBookとの間に明確な差別化を設けて、高価格のノートを選ぶ動機も残るように仕様を定めればよい。
そしてこの難題は、iPhoneのProシリーズの心臓部が解決してくれそうだ。
A19 Proを使ったMacBookの可能性
iPhone Air、iPhone 17 Pro、iPhone 17 Pro Maxと同時に、アップルはA19 Proチップセットを発表した。販売開始前に出回っているベンチマークによれば、A19 Proの数値は、少なくともシングルコアの計算においては、M4搭載MacBookと同等レベルであることが示されている。A19 Proの平均スコアが3758であるのに対し、MacBook Airは3650、MacBook Proは3850である。
マルチコア性能ではノート側が大きく優位であり、M4搭載のMacBook ProはA19 Proのスコアを倍以上引き離している。とはいえ、ここでのアップルの目標は、高価でプロ志向のMacBook Proに肩を並べることではない。より柔軟で、価格も手頃な新しいクラスのMacBookを提供することにある。
そもそもMacBookを駆動できるのはMクラスのチップセットだけだと決まっているわけではない。実際、iPadの製品群ではAクラスのチップとMクラスのチップが共存している。
新しいMacBookのための要素はすでに出揃っている
アップルは、MacBookのラインナップのみならず、WindowsやChromeで動くノートPCの広い世界を揺さぶるための要素をすべて手中に収めている。iPadとiPhoneの展開は、軽量ハードウェアに関する経験を示している。ウォルマートでの取り組みにより、低価格戦略が機能するという知見も得た。そして今、A19 Proによって、AirやProを食い潰すことなくポートフォリオに独自のエントリーを加えるための適切なシリコンを手にしている。
さあ、A19 Proを搭載したMacBookの出番だ。


