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2025.09.15 21:00

【レビュー】アップルがAirPods Pro 3で挑む「ライフスタイルイノベーション」

アップル・AirPods Pro 3

その心拍センサーだが、毎秒256回の不可視赤外線光パルスと機械学習アルゴリズム、それに加速度計・ジャイロスコープからのリアルタイムデータを融合することで実現しているという心拍計は、腕時計タイプよりも正確な心拍数をすばやく検出する。

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最新OSのiOS 26には、この心拍情報(Apple Watchユーザーももちろん利用できるが、組み合わせることでより正確な追跡が可能になる)を用いてAIモデルで、どれほど活発に動いたのか、またカロリーを消費したかの正確な推測を可能にしている。

単純にどんなタイプの運動を行なったかだけではなく、25万人以上が参加した“Apple Heart and Movement Study”という治験プログラムで集められた5000万時間以上のデータから学習し、フィットネスアプリとの連携で50種類以上のワークアウトタイプに対応するという。

AirPodsでは初めてIP57等級の防塵・防汗・防水性能を実現したことで、激しいジムセッションや突然の豪雨でも安心して使用できる。

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バッテリー持続時間向上など全方位で改善

バッテリー性能の改善も顕著だ。

アクティブノイズキャンセリングオンで最大8時間(前世代比33%向上)、聴覚サポート機能を有効にした外音取り込みモードで最大10時間(前世代比67%向上)の連続使用は、とりわけ聴覚サポート機能を利用しているユーザーにはうれしい改善だ。ケースに5分間入れれば約1時間の追加使用時間を得られる急速充電機能も搭載している。

また、細かなところではこの充電ケースに内蔵するUltra WidebandチップがU2へとアップグレード。“探す”機能での有効距離が1.5倍に拡大され、紛失時の発見がより容易になった。

AirPods Pro 3の最も大きな魅力、改善点は音質の向上に他ならない。

しかしオーディオデバイスという従来の枠組みを越えて、Apple Intelligenceとの深い統合やヘルスケア領域にも踏み込み、聴覚サポートなど日常生活を豊かにする数々の要素を取り込んでいる。

この先にあるのは、さらなるバッテリー性能の改善と、常に聴覚をスマートにコントロールし、生活のサポートと見守りにまで踏み込んでいくことだろうか。

今後、AirPodsシリーズがどのような方向に向かおうとしているのかを垣間見る大きなアップデートといえるだろう。

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編集=安井克至

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