キャリア

2025.09.18 14:00

上司の「静かな退職」を見極める、7つの兆候と部下が身を守る方法

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6. あなたの能力開発にほとんど関心を示さない

上司との会話で、キャリアについて話すことがなくなる。上司はあなたの目標を尋ねなくなり、学習機会を提案しない。また、組織内でのあなたの成長を支えることに、最低限の関心しか示さなくなる。上司が静かに退職している場合、メンタリングは早い段階で失われる。ギャラップによると、「若手社員の間では、主に上司から大切にされていると感じたり、成長する機会を得たりすることが著しく減っている」という。

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注目すべきポイント

・あなたのキャリアの目標や抱負を、聞かなくなった
・関連する研修や会議、学習の機会を提案しない
・あなたが専門的な能力開発の話題を持ち出しても、無関心な態度を示す

あなたにできること

自分で能力開発計画を立てて上司と共有する。要求ではなく提案として提示し、自分の成長がチームや組織にどのような利益をもたらすかを示す。その際、以下の項目を含めるといい。

・身につけたい具体的なスキル
・受講したいコースや参加したい研修プログラム
・興味があり、チームに付加価値をもたらすストレッチアサインメント

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7. 意欲が一定しない

上司のやる気や関与の度合いは、大きく変動する。ある日はやる気に溢れ、協力的なように見えるが、別の日は全くやる気がない、あるいは形式的に仕事をしているように見えたりする。このような一貫性のなさは不確実性を生み、どれくらい対応するか、あるいはサポートしてくれるか予測することが困難になる。

注目すべきポイント

・あなたのニーズへの対応に影響を与えるような、大きな気分の変動がある
・非常に積極的に関わる日があれば、全く無関心な日もある
・同じような要望や状況に対する反応が、予測できない

あなたにできること

相手の状況に合わせて、コミュニケーションの取り方を変える。上司のやる気がある日は、大きな戦略的な話し合いをする。上司が仕事に対してあまり熱意を持っていないときには、重要な最新情報と明確で実行可能な要望に集中する。上司の関与が一貫していなくても継続性を維持するために、決定事項や合意事項の詳細な記録をとる。

キャリアを犠牲にせず前進するために

上記の兆候を認識することがあなたのキャリアを守り、成長を加速させる第一歩となる。上司のやる気をコントロールすることはできないかもしれないが、自分の反応はコントロールできる。最も成功しているプロフェッショナルは、このような瞬間を利用して自分の成長を強化し、ネットワークを広げ、影響力を強めている。

覚えておいてほしいのは、やる気のない上司は単にあなたにとって挫折ではなく、シグナルということだ。あなたの上司が静かに退職しているのはバーンアウト(燃え尽き症候群)によるものなのか、それとももっと深刻な熱意の喪失からきているのかにかかわらず、より健全なチームに軸足を移すか、会社勤めでは得られない自由や柔軟性、充実感を生み出す「脱出プラン」を設計する時かもしれない。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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