航空会社のマイレージを最大限に活用するにはどうしたら良いのだろうか? 特典航空券検索プラットフォームのポイントミーが、各航空会社のマイレージプログラムを基に格付けしたランキングでその答えを示した。
2025年版では、マイレージの交換率や特典の利便性、顧客サービス、キャンセルの取り扱いなど8つの項目にわたり、世界59社の航空会社のマイレージプログラムを評価した。国際的な市場シェアを争うサービスに焦点を当てるため、ポイントミーのランキングでは、世界のどこにいても利用可能な航空会社のマイレージプログラムのみを対象としている。例えば、ヴァージン・オーストラリア航空の「ベロシティープログラム」はオーストラリア国外に住む人の加入を認めていないため、ランキングの対象外とされた。
数多くのメディアがマイレージサービスに基づく航空会社のランキングを発表する中で、ポイントミーのランキングはどのように差別化されているのだろうか?
筆者の取材に応じたポイントミーのティファニー・ファンク社長は、同社は他社を圧倒する規模で旅行者の行動データなどを収集しており、世界150社以上に及ぶ航空会社の特典航空券の空席状況や価格に関するリアルタイム情報を消費者に提供していると説明。これらのデータセットにより、他社が到底およばない水準の偏りのない分析が可能になると述べた。
ポイントミーでは、少数のサンプルフライトを参照するのではなく、数億個ものデータポイントを評価しているため、1マイルの真の価値を計算することができる。これにより、消費者は単なる理論上でなく、実際のマイレージプログラムの評価を把握することができると同社長は強調した。
世界最高のマイレージプログラム
昨年に引き続き2年連続で世界最高のマイレージプログラムに選ばれたのは、仏蘭エールフランスKLMの「フライングブルー」だ。同プログラムの強みには、広範な提携企業や競争力のある特典交換率(特に大西洋横断路線)などが挙げられる。
ファンク社長は次のように評価している。「フライングブルーの経営陣は顧客の忠実性を深く理解しており、実験を恐れない姿勢を示してきた。収益性の高い顧客行動を促進するインセンティブを提供すると同時に、顧客の関与と忠実性を高める形で、真に具体的な価値を提供するというバランスを実現している」
アメリカン航空が大きく躍進
最も大きな変化は米アメリカン航空の「アドバンテージ」で、昨年の6位から今年は2位に躍進した。ファンク社長はアメリカン航空が最近、米金融大手シティグループのサンキュー・リワーズと提携し、米国の消費者が複数のクレジットカードのポイントをアドバンテージに移行できるようになった点を評価した。
「これまでアドバンテージは主要航空会社のマイレージプログラムの中で唯一、ポイント移行の提携先企業を持たなかった。そのため、頻繁に旅行しない利用者にとって、今回の動きは極めて大きな影響をもたらす」。この変更で、米国の会員は飛行機への搭乗だけでなく、クレジットカードの利用でもマイルが貯まるようになった。



