柔軟性も重要な要素となっている。特典航空券のキャンセルに罰則がなく、変更が容易であるなど柔軟性のあるマイレージプログラムは、競合他社との差別化が進んでいる。
ファンク社長は、米国の航空会社の大半は、出発直前まで罰則なしで特典航空券をキャンセルできる方式に移行していると説明。罰則が設けられている場合、変更手数料が非常に高額になることもあると指摘する。「4人家族が空港へ向かう途中で交通事故など予期せぬ事態に見舞われた場合、航空券の変更やキャンセルに500ドル(約7万4000円)かかったり、マイルが戻ってこない場合、10万マイルを失ったりすることもある。それはかなり大きな痛手となる」
マイレージの価値を左右するもう1つの重要な要素は、手数料だ。マイルやポイントを交換する際には手数料がかかる。特典航空券を獲得する際には常に現金での支払い分があり、航空会社によっては非常に高額な費用がかかる。
ファンク社長は、ヴァージン・アトランティック航空のマイレージプログラムが二律背反を示していると指摘する。エコノミークラスの特典航空券は優れているが、プレミアムキャビンの特典には「非常に高額な」追加料金が課されることが多く、片道航空券に900ドル(約13万3000円)以上上乗せされる場合もある。
最後に、他社との提携こそが勝利の要素であることが証明されつつある。他社との提携やクレジットカード発行会社などを通じてネットワークを拡大する航空会社では、会員が他社のプログラムに移行しにくい。ファンク社長は、同社のランキングで最高と評価されるマイレージプログラムは、特典交換の機会を世界のあらゆる地域で提供するために、提携ネットワークを絶えず活用しているものだと強調した。
それでは、マイレージプログラムに基づいて格付けした航空会社のランキングを紹介しよう。
マイレージプログラムで選ぶ世界最高の航空会社ランキング
1位 エールフランスKLM(フライングブルー)
2位 アメリカン航空(アドバンテージ)
3位 アラスカ航空(マイレージプラン)
4位 ヴァージン・アトランティック航空(フライングクラブ)
5位 ユナイテッド航空(マイレージプラス)
6位 ブリティッシュ・エアウェイズ(ブリティッシュ・エアウェイズ・クラブ)
7位 エアカナダ(アエロプラン)
8位 ジェットブルー航空(トゥルーブルー)
9位 エミレーツ航空(スカイワーズ)
10位 カタール航空(プリビレッジクラブ)
マイレージプログラムで選ぶ北米最高の航空会社ランキング
1位 アメリカン航空(アドバンテージ)
2位 アラスカ航空(マイレージプラン)
3位 ユナイテッド航空(マイレージプラス)
4位 エアカナダ(アエロプラン)
5位 ジェットブルー航空(トゥルーブルー)
6位 サウスウエスト航空(ラピドリワーズ)
7位 デルタ航空(スカイマイルズ)
8位 フロンティア航空(フロンティアマイルズ)
9位 アレジアント航空(オールウェイズリワーズ)
10位 スピリット航空(フリースピリット)


