今年に入り金価格は40%上昇し、ビットコインや株価指数を大きく引き離している。しかし、FRBの金融緩和により、「デジタルゴールド」としても見られるビットコインの価格も、今後数カ月でその動きに追随するとの見方もある。
「この環境下でビットコインは独自の価値を提供する。FRBが来週25か50ベーシスポイント利下げしようと、インフレが再加速しようと、景気が一段と減速しようと、ビットコインは複数のシナリオに対するヘッジとして資金を引き付け続ける」と、ザポバンクの投資マネージャーであるガディ・チャイトはEメールで述べた。さらに、米国時間9月10日に7億5700万ドル(約1118億円)という「大規模な」ビットコインETFへの資金流入があり、これは今年7月以来の最高額であると指摘した。
「現在、金と米国の株価指数がいずれも史上最高値にあるが、それはまさに紙幣印刷機が再び稼働しようとしているからだ。しかしビットコインは依然として史上最高値から10%下の位置にある」と、ニュースレター『Wealth Mastery』の著者ラーク・デイビスはEメールで書き、「この環境下ではビットコインこそ最も非対称な上昇余地を持つ」と付け加えた。
トランプ政権から劇的に離脱した後、マスクは自身の新政党「アメリカ党」がビットコインを採用する可能性があるという噂を認め、Xユーザーから寄せられた、「アメリカ党はビットコインを受け入れるのか?」という質問にこう答えた。
「法定通貨は絶望的だ。だから、その通りだ」とマスクは書き込み、これがビットコイン価格を押し上げた。ここで言う法定通貨とは、金本位制を放棄する以前の、資産に裏付けられたドルとは異なり、政府によって発行される通貨のことを指している。
6月、マスクは米国政府の制御不能な支出削減を訴えるキャンペーンを再開し、ビットコインが米ドルに代わって世界の基軸通貨となり得るとの見方を支持した。これにより、約3兆ドル(約443兆円)を債務残高に上乗せすると見込まれるトランプの看板法案「Big Beautiful Bill」を公に非難することとなった。
「有権者が議会に対して赤字削減と債務返済を求めなければ、ビットコインが基軸通貨に取って代わるだろう」と、暗号資産取引所コインベースのCEOであるブライアン・アームストロングは、マスクがシェアしたXへの投稿で述べた。
一方で、ますます制御困難となる国家債務は、米国政府が「世界を犠牲に自国の巨額債務を帳消しにし、金融システムを自国有利にリセットするのではないか」という過激な憶測を呼んでいる。
「米国は今、金と暗号資産市場のルールを書き換えようとしている。彼らの債務規模を思い出してほしい。35兆ドル(約5168兆円)だ。これら2つの分野は、本質的に従来の国際通貨システムの代替である」と、プーチン大統領の上級顧問アントン・コビヤコフは東方経済フォーラムで述べ、ロシア・ダイレクトによって翻訳されXに投稿された。
昨年の選挙キャンペーン中、トランプは米国の35兆ドル(約5168兆円)の債務をビットコインで返済する可能性に言及し、フォックス・ビジネスに「我々の35兆ドル(約5168兆円)を返済する際、少し暗号資産の小切手を渡すかもしれない」と語った。


