テクノロジー

2025.09.16 10:00

マッキンゼー、2026年に向け「13のテックトレンド」をビジネスリーダーに解説

Thawatchai Chawong / Getty Images

11. バイオエンジニアリングの未来(Future of Bioengineering)

バイオサイエンス論評にAlphaFold(アルファフォールド)への言及がないことは考えにくい。この分野の進展に触れるなかで、マッキンゼーは「2024年のノーベル化学賞は、既存タンパク質の構造予測や新規タンパク質設計にAIを用いた3人の研究者に授与された」と記している。

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ChatGPTは、受賞はAlphaFoldだけによるものではない(たとえばデービッド・ベイカーの名を挙げて)と教えてくれるだろうが、一般には、AlphaFoldがバイオサイエンスにおけるAIの力を世界に印象づけた立役者であることが知られている。

「もっとも、これらの技術の急速な進化は、新たな倫理・規制・社会的課題をもたらす」とマッキンゼーの筆者は書く。「バイオエンジニアリングの革新をうまく導入するには、社会的受容を確保し、責任ある開発と適用のための堅牢な枠組みを構築することが不可欠である。多くの進歩を支える科学は実証されているが、商業化の実現可能性を高め、社会的懸念に対処することが、バイオエンジニアリング技術の潜在力を引き出す上で引き続き重要だ」。

12. 宇宙技術の未来(Future of Space Technologies)

リモートセンシング、地球観測、デジタル生物圏のツイン化(地球の生物圏をデジタル世界内に複製すること)——宇宙技術も鍵である。

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「宇宙は本当に加速している」と、サリー大学の宇宙工学教授であるサー・マーティン・スウィーティングは、王立協会のレポートで「宇宙に行く物体の数が、とんでもないことになっている」と語る。

マッキンゼーはレポートで、次のような具体論を示す。

「今後を見据えると、産業は宇宙の所有権とアクセス権をめぐる問いに直面し、安全な運用のためのガバナンスを確立し、スペースデブリと交通の効果的管理に向けた取り組みの調整を図る必要があるだろう。さらに、サイバーリスクの高まりにどう対処するか、各軌道における衛星配備の将来像をどう定義するかといった課題にも取り組むことになりそうだ」。

13. エネルギーとサステナビリティ技術の未来(Future of Energy and Sustainability Technologies)

これはAI調査の枠内でも小さくないテーマである。

マッキンゼーが、AIでサステナビリティにどう取り組むかを探る文脈で、地政学的緊張やマクロ経済の不確実性といった項目を取り上げるのは妥当だろう。

「エネルギー転換の行方は、いくつかの重要な不確実性によっても形作られている」と彼らは書く。「新しい気候テクノロジーのスケール化・商業化を阻む複雑な障壁の集合として定義される『導入問題』をのり越えたとしても、コスト効率・信頼性・スケーラビリティを備えたブレークスルー技術の開発には、根源的なイノベーション課題が立ちはだかっている」。

彼らはまた、上記の課題に派生する二次的問題にも触れる。

「サプライチェーンのボトルネック、人手不足、規制遅延のなかで重要インフラを迅速に整備する必要性が、課題を一層難しくしている。リチウム、レアアース、その他の重要鉱物の入手可能性と持続可能な調達も、世界のネットゼロ(地球全体で温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにすること)達成への潜在的な障害となりうる」。

以上は、この長大な文書のごく一部にすぎない。13の各トレンドについてそれぞれページを割いた解説がある。現在の世界の目標に照らすときわめて関連性が高い内容だと感じたため、本稿でまずは概観した。引き続き注目していてほしい。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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