現在、ほとんどのC層幹部にはサステナビリティ責任者(CSO)が加わり、経営幹部との連携も強化されている。トップリーダーの43%が自社のCSOとサステナビリティ施策で協働していると回答しており、この数字は2024年のわずか21%から大幅に増加している。
CSOの使命には増大する財政的支援が伴っている。CSOの93%が今後12カ月間でサステナビリティ予算の増加を見込んでおり、昨年同様の回答をした86%から上昇している。
これらの調査結果は、1月から3月にかけて実施されたフォーブス・リサーチ「2025年サステナビリティ実態調査」によるものだ。この調査では、年間売上高5億ドル以上の企業を代表する1,100人以上のグローバル企業幹部から見解を集めた。
CSOの役割はどのように進化しており、CSO自身は自らの影響力と責任がどのように変化していると考えているのだろうか?以下でその調査結果を詳しく見ていこう。
CSO:より大きな責任と可視性
CSOの大多数(96%)は最高経営責任者(CEO)や取締役会に直接報告しており、ほぼ半数(48%)が最高執行責任者(COO)と緊密に連携している。
また、CSOの組織内での存在感は高まっている。過去1年間で、サステナビリティ戦略においてCSOを主導的役割に位置づける組織の割合は15%から31%へと2倍以上に増加した。より大きな影響力を持つのはCEOと取締役会のみである。
クイズ:C層幹部はサステナビリティについてどう考えているか?あなたの知識をテストしよう
CSOはより多くの部門との協働が期待されている
CSOの4分の3(76%)は、サステナビリティガバナンスが現在、組織の長期的なビジネス戦略の中核的な柱になっていると報告している。
これにより部門横断的な協働の必要性が高まっている。CSOの79%以上が、規制遵守とより広範なサステナビリティ目標のバランスを取ることが現在の主要な責任になっていると述べている。CSOの68%にとって、法務、財務、運営などの主要部門との円滑な協働の必要性が高まっている。
CSOは自組織の進捗に自信を持っている
おそらく楽観的すぎるかもしれないが、CSOの83%という驚異的な割合が、自分たちは業界の同業他社よりも組織全体でのサステナビリティ推進に取り組んでいると考えている。
これは自分たちの仕事のビジネス価値に対する強い信念に基づいている。過半数(55%)が、自組織はサステナブルであると同時に財務的成果も達成できると確信している。



