2. カロライナインコ
カロライナインコは、米国東部固有のインコとしては唯一の種で、鮮やかな緑色の羽、黄色い頬、よく目立つオレンジや黄色の頭冠部という色合いでよく知られていた。
こちらの鳥も群居する性質を持ち、時に数百羽になる大きな群れを作って暮らしていた。かつては五大湖からフロリダ州、さらに西に行くとテキサス州でも見られる、米国の南東部に広く存在する鳥だった。
カロライナインコも、植物の種を拡散することで、生態系において大きな役割を果たしていた。多くの場合、広葉樹の森や沼地、湿地を生息地とし、緊密に結ばれた家族単位の群れを形成し、耳をつんざくような大きな呼び声でコミュニケーションをとっていた。
しかしながら、19世紀のあいだにその生息数は急速に減少していった。生息環境の破壊、特に森林の伐採や、帽子の装飾用として高値で取引されていた羽根を目当てとした狩猟が、数の減少の原因となった。
さらに、家禽に起因する伝染病への感染や、農場拡大に伴って害鳥として駆除されたことが、カロライナインコを絶滅へと押しやった。
20世紀初頭になると、その個体数は激減した。確認された野生での最後の個体は、1904年に殺された。飼育環境下で最後の1羽として知られていた個体は、1918年に死亡した。その後、1920年代末まで目撃例があったが、カロライナインコかどうか確認はされていない。


