アマゾンによる1800億円での買収から5年
一般向けサービスの立ち上げは、Zooxにとって大きな一歩となる。2020年に12億ドル(約1770億円)でアマゾンに買収された同社は、2023年6月からラスベガスでのテストを続けてきた。次なる大きな課題は、どれだけ迅速に事業を拡大し、多額の収益を生み出し、黒字化できるかという点となる。アマゾンが、買収以降にどれほどの追加の資金を投じているのかは明らかになっていない。
Zooxはアマゾンに買収される以前に、合計10億ドル(約1470億円)の資金をLux Capitalやアトラシアンの共同創業者でCEOのマイク・キャノン=ブルックスのGrok Venturesといった投資家から調達していた。
エヴァンスCEOは、「現時点で新たな資金調達を行う予定はない」と述べたが、アマゾンから継続的に受けている資金やリソースの詳細については明かさなかった。彼女はまた、Zooxが親会社から具体的な財務目標の達成を迫られてはいないと説明している。「私たちには、自らの約束を果たし、この事業を本格的に構築しきるという内部的なプレッシャーがある。それを実現するつもりだ」と彼女は語った。
Zooxは2024年末、カリフォルニア州ヘイワードにある約2万平方メートルの工場でロボタクシーの生産を開始した。現在、約50台がカリフォルニアとネバダを走っているが、今後数年で数百台から数千台規模へと車両数を拡大する計画だ。Waymoもフェニックス近郊にロボタクシーの組み立て工場を構えているが、同社はゼロから車両を製造しているわけではなく、電動SUVのジャガーI-PACEやZeekrのミニバンに高性能のハードウェアを組み込んでいる。同社は、さらに年内に現代自動車のIONIQ 5ハッチバックを加える予定だ。
エヴァンスCEOは、従来の操作装置やサイドミラーを持たない車両でのサービス提供を認めるトランプ政権による規制緩和や、自動運転テクノロジー全般への支援がZooxにとって追い風になっていると述べた。
「これは自動運転業界にとっても米国全体にとっても良いことだ。人工知能(AI)産業は、米国にとって社会的にも、そして世界的な観点からも非常に重要だ」と彼女は語った。
創業から11年間のZooxは、主要なテスト拠点としてきたサンフランシスコにおいても、ラスベガスと同様に当初、無料の一般向けサービスを年内に立ち上げると見られている。エヴァンスは詳細を認めることは避けたが、「それは理にかなった見方だ」と認めている。


