ファンは「もし地球外知的生命体が地球と火星の整列を観測可能な位置にいるならば、人類が送信した信号の1つの伝播経路とその位置が重なる確率が77%になる」として「この確率は、無作為なタイミングで無作為な位置にいるとした場合に比べて桁違いに大きい」と説明している。一方、同じ地球外知的生命体が、地球と太陽系の他の惑星が整列するタイミングで空を偶然観測しているとすると、(現時点で)木星の周回軌道上にあるジュノーなどの探査機に向けた通信から漏出した電波信号を捕捉できる確率は約12%になる。
それでもこの確率は、無作為なタイミングで、適切でない方向に傾いた状態の恒星系を観測対象とする場合に比べて高くなっている。
タイミングがカギ、天文学者にとっても地球外生命体にとっても
適切なタイミングを掴むのは、現時点では不可能に近い課題だが、こうした状況は今後数年のうちに変化する可能性が高い。天文学者がこれまでに発見している恒星系で、トランジットを起こす系外惑星を2つ以上持つものはごく僅かにすぎない。これは7つの惑星が確認されているトラピスト1星系が並外れている理由の1つでもある。だが、NASAが計画通り2027年にナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡を打ち上げれば、状況は一変するかもしれない。
ファンは「NASAのナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡が近々打ち上げられることで、これまで未発見だった系外惑星が多数検出されると期待されるため、潜在的な探索範囲が大きく拡大するはずだ」と指摘している。またこれにより、系外惑星の軌道計算が可能になるため、惑星の整列がいつ起きるかを天文学者が予測できるようになる。その時こそ、地球外文明の地上管制センターが彼らのキュリオシティーやボイジャーのような探査車や探査機に送信する信号を傍受するのに最適のタイミングなのだ。
結局のところ、このアイデア全体で本当に面白いのは次の部分だ。もし未来の惑星整列の間に電波信号の捕捉に本当に成功すれば、人類が現在実行しているのと同様のことをしている生命種の通信を傍受することになる。自身の狭い宇宙の近隣領域を探索し始め、向こうの世界には他に何があるのかを知りたいと考えているのだ。
そして彼らも、宇宙人の信号を待ち受けているかもしれない。


