宇宙

2025.09.15 14:00

「宇宙人発見」の可能性が桁違いに上昇する条件 天文学者が指摘

NASAの深宇宙通信網ディープ・スペース・ネットワークの地上局の1つで、オーストラリア・キャンベラ近郊の深宇宙通信施設内にある深宇宙地上局35(DSS-35)(NASA/JPL-Caltech)

DSNの送信機は非常に強力なので、DSNから漏出した電波を、地球から23光年離れた場所の地球外知的生命体が(もし存在して、人類と同様の電波望遠鏡を持っていると仮定すると)受信できる可能性が高い。それでも、適切なタイミングに適切な場所で受信待機する必要があると、ファンと研究チームは指摘している。

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人類(と仮定上の地球外知的生命体)がいつ、どこを観測するべきかについて、研究チームは次のように挙げている。

・SETI(地球外知的文明探査)の天文学者は、地球から約23光年以内にあるハビタブルゾーン(生命生存可能領域)内に惑星を持つ恒星系を探すべき

・地球から見て恒星系がエッジオン(真横から見える位置)になっている必要がある。すなわち、地球から見て惑星が主星の前を横切る恒星面通過(トランジット)を観測できる恒星系を探すべき

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・信号を傍受するのに最高のタイミングは、恒星系にある2つの系外惑星が同時にトランジットすることにより、漏出する電波を捉えるのに最適な位置に地球がくる時

人類が火星(左下)の無人探査機に向けて高頻度で送信する惑星間通信の電波信号の一部が惑星間の通信経路の延長線上に漏れ出す様子を描いた想像図。火星と地球が整列して見えるこの方向に地球外文明が位置していれば、漏出する信号を検出できる可能性がある(Zayna Sheikh)
人類が火星(左下)の無人探査機に向けて高頻度で送信する惑星間通信の電波信号の一部が惑星間の通信経路の延長線上に漏れ出す様子を描いた想像図。火星と地球が整列して見えるこの方向に地球外文明が位置していれば、漏出する信号を検出できる可能性がある(Zayna Sheikh)

双方向の傍受

仮定上の地球外知的生命体にとって、DSNを傍受する最高のタイミングは、彼らの惑星の夜空で地球と火星が整列(非常に小さな、非常に遠くの惑星食を思い浮かべてほしい)する時となる。なぜならNASAは多数の電波信号を火星に向けて送受信しているからだ。

DSNの記録に残る深宇宙への電波信号の大半は、火星の周回軌道上にある探査機(マーズ・リコネサンス・オービターやマーズ・オデッセイなど)や、表面を動き回っている探査車に向けて送信されたものだ。火星を通過した漏出電波は、地球と火星を結ぶ直線上を進み続け、同一線上のはるか先にあるものに到達する。地球外文明の賢明な天文学者なら、自分たちの惑星の空で地球と火星が重なり合い、DSNの漏出電波が飛んでくる方向に望遠鏡を向けられる夜に人類の電波信号を探査するだろう。

これは言うまでもなく、仮定上の地球外知的生命体が、地球に対して適切な向きになっている恒星系の惑星に住んでいなければならないということであり、これはまったくの宇宙での運任せだ。太陽系の惑星の大半(およびより小型の天体の大半も)は、太陽の周りを公転する軌道面が平らな円盤内にほぼ収まっている。そのため、NASAが他の惑星の探査機やJWSTに命令を送信する場合、この信号が送られるのは円盤に沿った方向であり、ランダムな角度で宇宙空間へと出ていくわけではない。

地球外文明のSETI天文学者は、視線方向に対して太陽系がエッジオン(真横)に見えていない限り、信号検出の機会に恵まれることはほぼない。彼らは、太陽系に生命はいないと考えるか、少なくとも実用的な無線通信を構築できるほど知的レベルの高い生命体はいないと思い込んだままになるかもしれない。一方、地球の天文学者も同じ問題に直面する。たとえ独自のNASAとDSNを持つ地球外知的生命体が存在するとしても、彼らの恒星系が地球から見てエッジオンになっていなければ、人類がその通信を傍受する幸運に恵まれることはほぼない。

ここにもやはり、運の要素が介在する。地球外文明の天文学者は、地球と火星が同時に太陽の恒星面を通過(トランジット)するのを観測すれば、金星と海王星などのトランジットを観測するよりも、信号検出の確率がはるかに高くなる。

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翻訳=河原稔

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