イヤホンの本体は防水性能がIP57等級に向上した。これは同時に新しいAirPods Pro 3がワークアウトによる「汗濡れにも強い」ことを意味する。もちろん屋外を移動中、急に雨にさらされてしまった時などにも、イヤホンの水濡れによる故障を心配しなくてもよい安心感にもつながる。
デバイスの存在を消し、コンテンツやタスクに集中できる環境をつくる
最後に話題を再びiPhone Airに戻そう。

アップルはなぜいま、約5.6ミリの極薄なiPhoneを作ることを決めたのか。筆者は今回の発表会を現場で取材しながら、その理由に触れることができた。それはハードウェアのプロダクトデザイン、あるいはソフトウェアのユーザーインターフェースのデザインに強くこだわるアップルが、究極的には「テクノロジーが消失するような体験」をユーザーに提供することを狙っていることに深く関わっている。その象徴的なデバイスがiPhone Airなのだ。
単に製品を薄くするだけではなく、ベゼルや厚みを減らすことによってデバイスの存在感を最小限にまで抑え、コンテンツが導くユーザー体験そのものを最前面に押し出そうとする意図が、iPhone Airの極薄な筐体に込められている。
デバイスはその存在を消して、ユーザーがコンテンツ、あるいはタスクに集中できる環境をつくることが、アップルが求める理想的なテクノロジーのあり方なのだ。iPhone Airに限らず、今秋のiPhone、Apple Watch、AirPodsの進化は、プロダクトの存在をいったん忘れてみるところから価値を評価するべきだ。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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