サイエンス

2025.09.12 17:00

動物界屈指の「偏食家」5選──あの国民的アイドルから肉を食べないハイエナまで

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3. アードウルフ:肉が噛めず、シロアリしか食べないハイエナ

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アフリカ東部および南部に分布するアードウルフ(学名:Proteles cristata)は、4種のみからなるハイエナ科の一員だ。この種の食性も、驚くべき特殊化を果たしている。アードウルフの主食はシロアリで、特にTrinervitermes属のシロアリを好む。

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肉食性である他種のハイエナとは異なり、アードウルフは1晩に30万匹ものシロアリを食べる。粘着性の強い長い舌で、非常に効率的にシロアリを舐め取るのだ。

こうした特殊な食性から、アードウルフは蟻食性動物(myrmecophage)に該当する。これは昆虫食動物のうち、アリまたはシロアリに特化したグループだ。

他種のハイエナと比べると、アードウルフの歯は小さく未発達だが、これは、固い肉ではなく、柔らかい体をもつシロアリを食べることへの適応だ。また、アードウルフの消化器は、タンパク質豊富だが脂質に乏しいシロアリから十分に栄養を抽出できるよう、精緻に調整されている。

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アードウルフは特定種のシロアリに強く依存するため、その分布域は、これらの種が豊富に得られる地域に限られる。このように、食性と生息地の両方が高度に特殊化している種は、肉食性の動物たちのなかでは例外的な存在だ。

4. ジャイアントパンダ:竹の暴食で命をつなぐ

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食肉目クマ科の一員でありながら、ジャイアントパンダ(学名:Ailuropoda melanoleuca)は、ほぼ完全に竹だけを食べる。パンダの食料の約99%が、この硬く繊維の多い植物から構成されるのだ。

パンダは、強力な顎の筋肉と、特殊化した臼歯をもち、これらは竹を噛み砕くのに適している。だが、パンダの消化器はいまも、むしろ雑食に向いている。彼らは必要なエネルギーを得るため、1日に最大で40kgという、膨大な量の竹を食べる。

竹は栄養価が低いため、パンダは1日の大半を食事に費やさなければ、十分な栄養を得ることができないのだ。

5. タニシトビ:ジャンボタニシを食べる猛禽類

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フロリダとラテンアメリカの湿地に生息する猛禽類、タニシトビ(学名:Rostrhamus sociabilis)は、食性の特殊化の典型例だ。この種は、ほぼ完全にリンゴガイ科の貝(スクミリンゴガイ[別名ジャンボタニシ]やその近縁種)だけを食べるのだ。これらの巻貝は、フロリダのエバーグレーズ湿地に豊富に生息する。

タニシトビは、細長く湾曲した特殊なくちばしをもち、これを使って、巻貝の中身を殻から抜き取る。タニシトビもまた、単一の食料源に依存するため、環境変化や、外来種に起因する巻貝の個体数変動の影響を受けやすい。

タニシトビもパンダと同様に、特定の食料を頼りに生きられるよう、高度に特殊化した行動と適応形質を備えている。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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