子どものころ、誰もが一度は「ドラえもん」のひみつ道具に憧れたことがあるのではないか。大人になった今でも、「もしあの道具が手に入ったら」と考えるとワクワクしてしまう。こうした夢想は世代を超えて共通しているが、令和の高校生たちはいま、どんな道具を欲しがっているのかを株式会社ワカモノリサーチが調査した。
【調査概要】
調査期間:2025.7.5~2025.7.21
調査機関:株式会社ワカモノリサーチ
調査対象:全国の現役高校生
有効回答数:605名
調査方法:インターネットリサーチ
全国の高校生605名を対象に「ひみつ道具で一つもらえるなら何が欲しいか」と調査。その結果からは、現代の若者らしい「効率」や「万能感」への強い憧れが浮かび上がった。以下ベスト3と、高校生のリアルな声を紹介する。

第1位:どこでもドア(57.2%)
どこでもドアが欲しい理由として「遅刻ギリギリに起きてもすぐに学校に直行できる」「真夏の暑い日に学校から家まで歩かなくて済む」「学校が終わったらそのまま自分のベッドに飛び込みたい」など、通学をめぐる切実な声が並んだ。また「電車代が浮く」「旅費がかからない」「無料でディズニーに行ける」と金銭面のメリットをあげる声もあった。
1986年に刊行された「ドラえもん道具カタログ」によれば、どこでもドアの価格は64万円。当時の感覚では高額に見えるが、今の海外旅行費用と比べれば驚くほどお手頃であり、もし現実に存在したならコスパ最強の買い物となるだろう。大人でも買えるものなら買いたいどこでもドアだが、移動中の体験も得難いことがわかっているため「旅の工程がなくなる」のはかえってつまらなく感じてしまう人もいるだろう。また通勤時間を短縮させるにしては64万円は高い。買うか買わないか、大人にとっては悩ましい。
第2位:もしもボックス(13.7%)
もしもボックスが欲しい理由には「これ一つでなんでもできる」「もしもボックスに“どこでもドアのある世界にして”と言えば叶う」「納得いかない法律をなくせる」「この世からテストをなくしたい」「ハリーポッターのような世界にしたい」「おれが王様になれる」といった声が集まった。単なる便利さを超え、社会制度を変えるなどスケール感の大きな願望も垣間見えたのは意外だった。
第3位:アンキパン(7.3%)
アンキパンが欲しい理由は「受験勉強がつらい」「暗記が無理だからこれがあれば最強」「英単語を一気に覚えたい」「テストで無双したい」「世界史を覚えるのに使いたい」といった学習に直結した理由が大半を占めた。リサーチ側も「テストや受験といった定期的な負担がある高校生だからこそ、アンキパンは特別な響きを持つ」とコメントしている。筆者もアンキパンを切実に所望したひとりだ。



