結婚がいかにカップルを「試す」ものであるか、人々はよく口にする。だが通常、結婚生活で試されていると感じるのは、できていたはずの準備をせずに結婚した人だ。残念ながら、結婚が必然的にもたらす浮き沈みに対して心の準備をしている人はほとんどいない。その代わりに、その瞬間が来たときは冷静に対処できると思い込んでいる。
ほとんどの人は、トレーニングをすることなくマラソンを走ったりはしないだろう。だが、かなり多くの人が最終的に直面する可能性のある障害に備えて「訓練」することなく結婚を誓っている。小さな試練は、後に2人が頼りにしなければならなくなる関係維持のスキルを持っているかどうか測るのに最適だ。
だが、もしあなたが恋愛関係であり得る以下の3つの状況をうまく乗り越え、相手と共に以前よりも強くなったのなら、それはあなたがすでに他の人よりも結婚の準備ができている可能性が高いという前向きなサインだ。
1. 不一致
結婚生活がうまくいくには、カップルはより大きな目的のために確信的に意見の相違を脇に置くことができなければならない。そして価値観や考え方、視点、意見の対立は結婚生活においてほぼ確実に生じるものであるため、敵対することなくこれらの問題を一緒に解決する能力が最も重要だ。
専門誌『The Journal of Psychology(ザ・ジャーナル・オブ・サイコロジー)』誌に2010年に掲載された研究によると、恋愛関係の満足度と対立のスタイルは密接に結びついているという。カップルが言い争いの中で互いの相違を調整するのに苦労している場合、調整が可能なカップルに比べて関係満足度はずっと低くなる可能性が高い。
この研究によると、関係を続けていく中で直面する問題に取り組もうとするとき、人が依存しがちな4つの主な対立スタイルがあるという。
1. 前向きな問題解決:積極的な話し合いや談判をし、ほとんどの場合、何らかの妥協で終わることが多い
2. 対立する:敵意や怒りにまかせて不満をぶちまける
3. 相手を避ける:互いに関わるのに苦労したり、それを完全に拒否したり、あるいは対立を完全に避ける
4. 追従:パートナーの一方が自分のニーズや望みを示すことなく相手の望みを受け入れる
予想できるかと思うが、研究では上記の2〜4の3つのネガティブな対立スタイルは、低い関係満足度とかなり関係することが示された。これはカップルが対立を解決できた状況でも同様だったが、対立が解決されることなく放置された場合は関係満足度は一層悪化した。一方、前向きな問題解決は高い関係満足度と強く関連していた。
結婚生活における対立の厄介な側面は、時には夫婦のどちらも必ずしも悪くないということだ。例えば、あなたがクリスマスをあなたの実家の家族と過ごしたいとする。一方、パートナーは自分たち家族だけで過ごすことを強く望んでいる。
どちらの意見にもうなずけるところと、正当な懸念があるかもしれない。どちらも少しも「間違っていない」のだが、それでも緊張が残ることがある。このような場合、お互いが正当な根拠を持っているため、対立を解決するには相互理解に最大限の努力を払い、一方で全体的に最善であることを優先する必要がある。このような問題にどのように一緒に取り組むかによって2人の将来が大きく変わってくる。
こうした意味で、もしあなたとあなたのパートナーがお互いを攻撃したり、完全に心を閉ざしたり、あるいは単にあきらめたりすることなく、対立をなんとか切り抜けられることをお互いに証明しているのなら、あなたはすでに結婚生活で必然的に必要とされる最も重要なスキルの1つを持っていることになる。



