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2025.09.11 14:15

生きた昆虫を脳制御。超薄型電子回路装着「サイボーグバチ」、国防任務に実用化

Getty Images

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自然の設計は、私たちの最先端工学さえも圧倒する。

例えばミツバチ。体重にほぼ匹敵する量の蜜を運び、空気抵抗を減らすために脚を折りたたんだ流線型の姿勢で飛行し、休憩なしで最大5キロメートル移動する。自然のこうした能力は、人間の機械とは親和し得なかった——少なくともこれまでは。

北京理工大学、昆虫型ロボティクス分野でブレイクスルー

北京理工大学の趙潔亮(Zhao Jieliang)教授率いる研究チームは、昆虫型ロボティクスにおける画期的な進展として、世界最軽量の昆虫用脳制御装置を発表した。この装置は、ミツバチが日常的に運ぶ蜜袋よりわずか74ミリグラム軽く、生きた蜂を遠隔操作可能な「サイボーグ」に変えることができる。旋回、前進、後退といった飛行指令にも応答可能だ。

6月11日付の『中国機械工学雑誌』(Chinese Journal of Mechanical Engineering)に掲載された査読論文によれば、装置は3本の微細針を通して蜂の脳に接続される。精密に制御された電子パルスにより、蜂の本能を抑制でき、10回の試験のうち9回で蜂は指令に従ったという。

趙氏のチームは、このサイボーグ昆虫が危険度の高い任務で活躍することを見込んでいる。改造ミツバチは生来の敏捷性、擬態能力、適応力を備え、従来の機械では困難な複雑な地形でも活動可能だ。被災地での生存者捜索、都市部戦場地域での潜入偵察、麻薬取締支援などでの活用が想定されている。

「昆虫型ロボットは、昆虫本来の高い機動性、擬態能力、環境適応性を受け継いでいる」と趙氏らは述べている。可視の推進システムや継続的な充電を必要とする人工ドローンと比べ、これらの生物ハイブリッドは長時間の活動と高いステルス性を兼ね備え、特に秘密作戦や捜索・救助活動での活用が期待される。

今回の革新技術は、シンガポールで開発された従来の最軽量サイボーグ制御装置を大きく上回るものだ。旧装置は重量が3倍以上で、対象昆虫もカブトムシやゴキブリの制御に限定されていた。これらの昆虫は移動が遅く、疲労が蓄積しやすいため、実戦での有用性は限定的だった。

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