企業がクロックボッチングに対処するには
チャンとアホは、組織内のクロックボッチングに対処しようとするリーダーに対して、7つの重要な戦略を推奨している。
1. 罰するのではなく、まず会話を持つ
「早い段階で耳を傾けて対応する企業は、従業員のやる気のなさをチャンスに変えることができ、長期的には信頼や企業文化、定着率を強化することができる」とアホは話す。そして人事部門やビジネス部門のリーダーは従業員が苦悩していることを認めることができる安全なスペースを作ることを提案する。
チャンもこれに同意し、クロックボッチングへの対処は従業員のクロックボッチングを指摘することではなく、仕事のやり方を見直すことだと言う。「リーダーがクロックボッチングを規律上の問題として扱うのは的外れだ」とチャンは主張する。
2. 従業員の努力を重視する
「従業員は、自分の仕事が実際にインパクトを与えていることを実感できれば、自然とやる気が出てくる。クロックボッチングは、自分の努力が虚空に消えていくような環境下でみられるようになる」とチャンは指摘する。
3. 従業員と目的を再び結びつける
アホも同意見で、企業はクロックボッチングをする人に、その人の役割が組織にどのように貢献しているかを示すよう提案する。「意義を感じることで、仕事に対するやる気のなさが抑えられる」とアホは指摘する。
4. 情報過多を解消する
チャンは従業員が会話や会議から重要な洞察を素早く引き出せるようなツールなどを提供することをリーダーらに勧める。「重要な情報を簡単に把握し、整理することができれば、従業員はやる気を失うことなく、仕事に集中し続けることができる」と語る。
5. キャリア相談などを行う
アホはキャリア相談やメンターシップ、スキルアップの機会を定期的に設けることで、会社で成長できると従業員に思ってもらえると信じている。
6. 責任を明確にする
「どのような決定がなされ、誰が責任を負い、期限はいつなのかが誰にでもわかるようになれば、クロックボッチングは起こりにくくなる」とチャンは主張する。「透明性を確保することで、自然と仕事に対するやる気が高まる」と話す。
7. 集中できる時間を確保する
「真の解決策は、従業員が集中し、有意義な貢献ができ、そして自分の仕事の効果を実感できるようなワークフローと環境を整えることだ」とチャンは言う。アホはビジネスリーダーに対し、「邪魔しない」ことについて社内の規範を設定し、可視性よりも影響に報いるようアドバイスする。
雇用主に求められる変化の把握
現在、仕事に関して無力感に陥る「クラッシュアウト」から、一時的と割り切って仕事する「ジョブ・シチュエーションシップ」、現在の仕事にしがみつく「ジョブハギング」まで、実に多くのトレンドがある。それには理由がある。それらの共通点として仕事への不安や過負荷、バーンアウトがある。労働力の世代交代が進む中、雇用主が従業員の態度や仕事に対して抱いている期待の変化を常に把握し、従業員のウェルビーイングや職業能力開発に配慮しながらクロックボッチングに対処する必要があることは明らかだ。


