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2025.10.16 11:00

「いらないものはない」果てしない進化の先に。循環型ビジネスの革新者・加藤広大に宿る「信念」。

「技術による先進」を掲げるAudiは、常に革新的な視点でモビリティの未来を切り拓いてきた。その姿勢は、自らの分野で新たな価値を創造し続ける次世代リーダーたちと深く共鳴する。宮城県気仙沼市から世界に挑む起業家・加藤広大もその一人だ。

廃棄漁網をアップサイクルし、新たな価値を生み出すビジネスモデルで社会課題解決に挑戦する彼の哲学。技術革新と持続可能性の融合を目指すプレミアムモビリティブランド、AudiのDNAとも通じる、循環型社会への飽くなき探求とは。


Prologue|価値なきものに価値を見出す

「いらないものはない世界をつくる」

amu株式会社の創業理念は、シンプルでありながら革新的だ。廃棄される漁網、捨てられる運命にあった素材、そして自分の価値を信じきれない人々。すべてに新たな光を当てる。

2019年、気仙沼に移住した加藤は、地元の居酒屋で遠洋マグロ延縄漁業の漁師たちと出会った。

「僕、何かに異常なまでに熱中する人への憧れがすごくあるんです」

世界中の海を渡り、人生をかけてマグロを追い求める彼らの「偏愛」に触れた瞬間、加藤の心は激しく動いた。

しかし、その熱い想いを込めて使われた漁網は、寿命が来ると焼却・埋立処分される。「本当にもったいない」。この素朴な疑問が、2023年のamu創業へとつながる最初のきっかけだった。

Challenge|ゼロからの挑戦、そして発見

神奈川県出身、大学3年で自分の進路を決め中退、サイバーエージェントでAbemaTVの番組プロデューサーとして活躍。順風満帆なキャリアを捨て、2019年に気仙沼へ移住した。

「具体的な事業アイデアはありませんでした。ただ、大学1年で訪れた時から、いつか気仙沼で起業したいという想いだけ」

漁網リサイクルの知識ゼロ。まず廃漁具の成分分析から始めた。

「最初は『漁網って全部同じじゃないの?』って思ってました。でも調べたら、ナイロン、ポリエチレン、混紡……めちゃくちゃ種類があって。まるで漁網ソムリエになった気分でした(笑)」

海外には資金力のある企業の出資で回っている事例はあったが、単独で持続可能な事業として成立している例はなかった。

「大企業の資金に頼らず、自分たちで回るビジネスモデルを作りたい」

リサイクル設備を動かすには10トン、50トン単位の漁網が必要。全国100以上の漁港を巡り、200〜300kgの重い網を一つずつ集め続けた。今では大きな倉庫2棟分の廃漁具が集まるまでになった。

近年、サステナビリティ文脈でのリサイクル・アップサイクル事業は増えている。しかし、多くは環境貢献を前面に出した啓発型モデルだ。加藤は違うアプローチを選んだ。

Breakthrough|物語を紡ぐ素材へ

転機は、素材に「ストーリー」を込めるという発想だった。

再生素材「amuca®」には、QRコード付きタグをつける。どの海域で、どの漁師が使い、いつ回収・リサイクルされたか、そのすべてが追跡可能だ。

「素材が『いつ・どこで・誰によって・どのように』生まれ変わったか。その透明性こそが価値になる」

漁師の人生、海の記憶、地域の誇りを内包した「物語のある素材」として、企業や消費者に届ける。この独自のアプローチが、他のリサイクル事業との決定的な違いだ。

物語性という付加価値によって、素材の価格競争力も生まれた。大手アパレルブランドからの引き合いも増え、事業として軌道に乗り始めた時、Forbes 30 Under 30 Asia 2025への選出が決まった。

Emotion|祭りのように、人を巻き込む

「3期目のテーマは『祭』です」

加藤が大切にするのは、楽しさと共感を原動力に人を巻き込むこと。環境問題への挑戦を、義務感ではなくポジティブなムーブメントとして広げたい。

「地球に良いことをきれいごとで動く人はほんの一握り。楽しく、面白く、優しくたくさんの人を巻き込んでいい未来をつくりにいきます」

実際、amuの製品開発は現場の声から生まれている。漁師たちが「漁から上がって飲みに行くときに使う」サコッシュ、地元の人々が愛用するトートバッグ。使う人の顔が見える製品づくり。実はこのインタビューのために今日加藤が着ているスーツは、amuのリサイクルナイロンから作った生地だ。

「世の中のあらゆるもの・人が本来価値を持っている。私は人の人生にも言及したい。自分の人生の価値を信じきれていない人が多い現代に対して、事業を通じて『そんなことはない』と示していきたい」

廃棄物だった漁網が美しいプロダクトに生まれ変わる。その物語が、人々の心に希望を灯す。

Forward|進化し続ける循環、そして移動

今回、加藤が対面したのはAudiの最新モデル「Audi A6 Sportback e-tron」だった。

「美しいですね。機能美というか、本質的な美しさを感じます。今日撮影でご一緒したこのクルマ、完全な電動車なんですよね?」

流麗なクーペフォルムを眺めながら、加藤は自身のビジョンと重ね合わせた。

「実は僕、全国の漁港を回るので移動が多くて。北海道から沖縄まで、文字通り日本中を駆け回っています。循環型ビジネスって、実は移動の連続なんです。漁網の回収、工場への運搬、製品の配送。でも、その移動自体が環境負荷になってはいけない」

Audi A6 e-tronの航続距離はおよそ700km以上。Audiが掲げる「Mission:Zero」すなわち、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けた重要なモデルだ。

「気仙沼という地方都市から始めた事業ですが、移動の自由があるからこそ全国展開できました。車って、地方発のイノベーションには欠かせないインフラなんです」

実際、加藤は運転中にアイデアが湧くことが多いという。

「長距離運転していると、頭が整理されるんです。次の展開、新しい連携先、技術的な課題の解決策。移動時間が思考時間になる」

Audi A6 e-tronの静粛性の高い室内空間。電動化によって実現した、思考を妨げない移動体験。それは、加藤のような起業家にとって、単なる移動手段を超えた「創造的な時間」を提供する。

Closing|This is what drives me

「あ、いけるな」

中長期計画をアップデートしていた時、ふとそう思えた瞬間があった。

全国の漁港との信頼関係、確立した回収ネットワーク、そして何より「物語のある素材」という独自の価値提案が市場に受け入れられ始めた手応え。資金力に頼らない、自立したビジネスモデルが回り始めた実感があった。

「海外の事例を研究して、なぜ単独事業化が難しいのか分析しました。結論は、素材の価値を『環境貢献』だけに頼っていたから。僕たちは違う。地域性、物語性、透明性——複合的な価値を提案できる」

困難を乗り越えてきたことで得た確信。それをバネに、さらに大胆な未来図を描く。

「気仙沼からグローバルで挑戦する。北陸の繊維産業、アジアの漁業、やがては漁網に限らず、世界中の『その地域を特徴づける産業の廃棄物』に価値を見出していく。それが地域の復興につながればもっといい」

加藤広大という起業家の核心には、「いらないものはない」という揺るぎない信念が宿っている。そのまなざしは、人口減や後継者不足により失われていこうとしている日本の伝統工芸や各地の文化への優しさと尊敬に満ちている。

技術による先進を追求しながら、人間らしい温かさを忘れない。Audiが掲げる哲学と深く共鳴する加藤の挑戦。それは、循環型社会という「果てしない進化」への道筋を示している。

「好きだから、楽しいから続けられる。その想いが、世界を変える原動力になると信じています」

Audi A6 Sportback e-tron
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かとう・こうだい◎1997年生まれ、神奈川県出身。起業家。大学中退後、サイバーエージェント入社。2019年気仙沼市へ移住し、2023年amu株式会社創業。廃棄漁網のアップサイクル事業で循環型ビジネスモデルを構築。Forbes 30 Under 30 Asia 2025選出。

Promoted by Audi / interview & text by Tsuzumi Aoyama / photographs by Hiromitsu Yasui / styling by Masahiro Hiramatsu / hair&make up by Shutaro